マニック・ストリート・プリーチャーズ(Manic Street Preachers)『Know Your Enemy [Deluxe Edition]』
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最終更新日:2023/11/18
Manic Street Preachers マニックス
マニック・ストリート・プリーチャーズが2001年にリリースしたアルバム『Know Your Enemy』のデラックスエディションが、2022年にリリースされた。通常盤2枚組と完全生産限定盤の3枚組があり、ワタシは後者を入手していた。
『Know Your Enemy』は、そもそもアルバム2枚分レコーディングされていた。ガンズ・アンド・ローゼズが『Use Your Illusion』を『1』『2』の2枚同時リリースしたようにする手段もあったはずだが、最終的にはアルバム1枚に集約されてリリースされた。海外ライナーノーツの邦訳によると、その判断をしたのは他ならぬジェームス・ディーン・ブラッドフィールドだったとのこと。
前作『This Is My Truth Tell Me Yours』で商業的成功と評価の双方を手にしたマニックスだが、ジェームスはここで傲慢になってはいけないと考えたとのこと。それから21年が経ち、本来のスタイルでリリースする時期が来たと思ったのか、いくつかの曲にはリミックスを施してリリースされた。
1枚は『Door To The River』と題され、アコースティックを主体とした比較的内省的な曲が集約されている。そして日本盤のみ、2001年リリース時にボーナストラックとして収録されていたライヴ音源4曲が、ラストに追加されている。もう1枚は『Solidarity』と第され、こちらはハードロック寄りの曲で構成されている。なるほど。
2001年版を先に聴いていると、収録曲が2枚に振り分けられている感触になる。冒頭が『Found That Soul』ではないのも違和感だが、上記の事情と知ればなるほどと思わされる。しかし、ハードな面もソフトな面もマニックスが備える魅力で、これまでのアルバムでも1枚の中に両方の要素が集約されていたと思う。当時、2枚同時リリースを取りやめた判断は賢明だったと思う。
2009年にはボーナスディスクつきで再発されたことがあり、一部の未発表曲は収録されている。そして今回、更なる未発表曲の補完と曲順の整理によって、バンドが本来考えていたスタイルが明らかになった。
ディスク3は、デモ音源集。ほとんどがジェームスのアコギ弾き語りで、曲が出来上がっていく過程を垣間見ることができる。また、ライヴではジェームスのソロパートが組み込まれることがあるので、そのスタジオ版とも受け取れる。
それにしても、マニックスは一度リリースされたアルバムの再発が多い。。。
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