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浜田省吾@横浜アリーナ-ON THE ROAD 2023 Welcome back to The Rock Show youth in the “JUKEBOX”

公開日: : 最終更新日:2023/12/31 ライヴ

浜田省吾@横浜アリーナ-ON THE ROAD 2023 Welcome back to The Rock Show youth in the "JUKEBOX"

グッズ先行販売を利用するため、開場の1時間半前に横浜アリーナに到着。正面入口反対側の2階から入場すると、場内のセンチニアルホールが売り場になっていた。購入を終えるまでに1時間はかかるだろうと見込んでいたが、売り場が広く、販売員も多かったので、10分程度で購入できた。

開演時間の5分前に、浜田ヴォーカルの『A Place In The Sun』がSEとして流れる。そして開演時間になり、バックドロップの映像は少年がジュークボックスで『初恋』をかけ、姉か母と思われる女性が彼に寄り添う。サビに差し掛かったところで、メンバーが入場しスタンバイ。最後に浜田が登場したところで、町支のギターによるイントロで『愛の世代の前に』が始まった。

続く『壁に向かって』でホーンセクションが加わり、フルバンドに。後方向かって右から左に、キーボード福田と河内、ドラム小田原、女性コーラス竹内と中嶋。前方は、向かって右からギター長田、ベース美久月、サックス古村、ギター町支。ホーンは、トランペット佐々木、トロンボーン五反田、トランペット半田。五反田と半田は、今回のツアーからの加入だ。そして浜田は、もちろん中央前方のマイクスタンド前に立つ。

『Hello Rock ‘n' Roll City』ではお約束のサビの歌詞を「YOKOHAMA CITY」で歌い、場内の歓声が一段と高くなる。続くは『BIG BOY BLUES』で、浜田の「攻めの姿勢」を感じさせてくれる。いったんMCを交えつつクールダウンし、横浜アリーナでのライヴが2016年以来7年ぶりになると話していた。

『DANCE』で、再びアッパーモードにシフトチェンジ。『東京』では、ステージのライティングがド派手になり、アウトロでは町支のギターソロにシンクロさせてライトの点滅が凄まじかった。更に『MONEY』を畳み掛け、後方からは浜田の歌詞にシンクロさせて炎が何度もブチあげられた。アリーナツアー自体久しぶりということもあるのだろうが、それにしても気合いの入りっぷりが凄い。

約15分のインターバルの間、浜田、町支、長田、美久月、小田原でのスタジオでなどのカヴァーを演奏する映像が流された。休憩時間に流すにはもったいない、贅沢なクオリティだ。そして第2部だが、なんと、コーラスとホーンセクション以外のメンバーがセンターステージへ。えっ!?

2001年2005年2011年とアリーナ公演でセンターステージを観ているが、いずれもアンコールでだった。まさか中盤でセンターステージとは思わず、でももちろん大歓迎だ。そして、またもや攻めの『MAINSTREET』や『終わりなき疾走』と、もはや尋常な空気ではない。恒例の客層年代チェックもされ、50代が最多。10歳以下、80代以上の方もおられた。その直後が、浜田自身シュールかなと言っていた『19のままさ』。

センターステージは、十字型のひな壇で浜田が歌い、メンバーたちは下の壇に陣取っていた。ワタシのポジションは2階席ステージ向かって左側で、福田・美久月側だった。福田がノリノリで、自分のパートではないときは客席側を向いて手拍子の音頭をとっていた。反対側に陣取る長田は、ストーン・ローゼズのTシャツを着ていた。

『ラストショー』では、サビの歌詞に合わせて観客は手を左右に振る。これが、2階席からだとほぼ場内全体を見渡せるようになっていて、1万1千人が手を振るさまを目の当たりにでき、圧巻の光景だった。演奏しているアーティストたちにとっても、超気持ちいい瞬間だろう。

浜田がひとりずつメンバーを紹介し、された人は花道を歩いてステージに戻る。最後に浜田が戻り、『ON THE ROAD』を経て、ステージはアブストラクトでド派手な映像に彩られる。しかし、かすかに聴こえるイントロは、間違いなく必殺の『J.BOY』だ。ライヴで何度も観させてもらっているが、その度に体が、そして心が奮い立たされる思いがする。浜田のヴォーカルを軸として、各メンバーの総力が注がれている。今回、間奏は美久月のベースソロからトランペットへとシフトしたのが新鮮だった。

本編を『家路』で締めくくり、アンコールは2度に渡っておこなわれた。『SWEET LITTLE DARLING』から始まり、『HIGH SCHOOL ROCK & ROLL』『あばずれセブンティーン』と、ここではもうイケイケ状態に。オーラスは『君が人生の時』で、バックには88年に開催され、劇場公開もされた88年渚園の映像が流された。

セットリスト
第1部
01.愛の世代の前に
02.壁にむかって

04.BIG BOY BLUES
05.愛のかけひき
06.もうひとつの土曜日
07.丘の上の愛
08.DANCE
09.東京
10.MONEY

第2部
センターステージ
11.MAINSTREET
12.さよならスイートホーム
13.終わりなき疾走
14.青春の絆
15.19のままさ
16.ラストショー

メインステージ
17.ON THE ROAD
18.J.BOY
19.明日なき世代
20.家路

アンコール1
21.SWEET LITTLE DARLING
22-1.今夜はごきげん

22-3.あばずれセブンティーン

アンコール2
23.君が人生の時

浜田はセットリストを76年から86年までの曲で構成したと言っていた。序盤から80年代の曲が多いと思ってはいたが、ツアーテーマの「youth in the “JUKEBOX”」に沿い、観客の青春時代に応えた意図だそうだ。浜田にとっては20代半ばから30代半ばにあたり、ジシャンとしての青春期になると思う。

年齢のことは言うべきではないかもしれないが、やはり言わずにはいられない。70歳を迎えた浜田が、2部構成プラスダブルアンコールで計3時間10分に渡るライヴを繰り広げてくれた。そしてもっと驚異的だったのは、上述の70年代から80年代の曲が、ノスタルジーにはならず、今現在の音として鳴っていたことだ。

これは、浜田とバンドの演奏力・表現力が、曲そのものが持つマジックを上回っているからだ。70代のソロアーティストでアリーナクラスの全国ツアーをおこなうとなると、矢沢永吉と小田和正とこの人くらいではないだろうか。ほとんど前人未到の領域であり、そしてまだまだ歩みを止めないだろう。まさに「STILL ON THE ROAD」で、これからも浜田の活動からは目が離せない。

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