『テイラー・スウィフト THE ERAS TOUR』を観た
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Taylor Swift
テイラー・スウィフトが今年から来年にかけておこなっているツアー「The Eras Tour」が劇場公開されていて、観に行ってきた。2時間49分の長尺だったが、圧巻だった。
「Era」は「時代」の意味で、テイラーのキャリアを総括するというコンセプトだ。しかし今回は、総括のアプローチが尋常ではない。彼女がこれまでに発表したアルバムごとにパートを区切り、おのおのの世界観を集中して実現している。必ずしも時系列順ではなく、『Lover』に始まり『Feraless』『Evermore』と続いていく。
会場は、ロサンゼルスのSoFiスタジアム。観終わった後に調べ、7万人から最大10万人を収容する巨大なハコと確認。テイラーは8月に計6回の公演をおこなっていて、うち3公演から編集されているとのこと。この会場は2020年オープンで、コロナ禍でキャンセルになってしまったが、こけら落としはテイラーの公演が予定されていたそうだ。
ステージは横長の巨大スクリーンが設置され、バンドは両端に陣取っていた。向かって右端にキーボード2人とギター2人、左端にはドラム、コーラス2人、ベース&キーボード、ギター&キーボード。大会場での演奏で音のズレは大丈夫だろうかと思うものの、イヤモニで同期を取っているのだろう。
ステージから伸びる花道の先にひし形のセンターステージがあって、テイラーは大半をこちらで歌っていた。ひな壇が何度もせり上がり、その上でも熱唱。このときは、スタンド席のオーディエンスにも、より見やすくなっていたと思われる。
男女ダンサーが6人ずつ(エンドロールでは、計15人いたように見えた)、テイラーの横あるいは後方に陣取って、統制のとれた踊りを見せていた。テイラーはパートごとに衣装を替えていて、ダンサーたちも合わせて衣装を替えていた。彼ら彼女は人種も背格好も体型もさまざまで、恐らくは意図的にそのようなセレクトをしたのだろう。
自分で曲を書くテイラーは、歌と踊りのほか、自らギターやピアノを弾く。曲によっては、ギターやベースのメンバーもセンターステージまで繰り出し、彼女のそばで演奏した。また、フルバンドモードだけでなく、彼女ひとりでの弾き語りもあって、何万ものオーディエンスの視線が彼女だけに集中する瞬間にもなった。
最後のパートが最新作『Midnight』で、アーティストとしてのキャリアを重ね、これまで何度もピークを迎えてきた彼女が、いまだ現在進行形であることを実感させてくれた。ラストは、ドラムとキーボード以外全員がセンターに集結し、大団円となった。
エンドロールでは、右にクレジットを流しつつ、左にはオーディエンスの様子と、テイラーのNGシーンが映されていた。衣装が絡まっていたのをはずそうとしたり、野外会場だったのか濡れてしまったピアノの水分を手で払ったりと、スーパースター然というイメージとは異なる、リラックスした彼女の表情が伺えた。
来年2月の来日公演のチケットを入手済みで、この映像を観ることはすなわち完全ネタバレになる。しかし、当日はほとんどがスクリーンと双眼鏡越しにライヴを観ることになると思うので、バンドやダンサー、セット、そしてどアップのテイラーを細かく見られたのは、よかったと思っている。
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