イコライザー THE FINAL(少しネタバレ)
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最終更新日:2023/10/26
イコライザー ダコタ・ファニング, デンゼル・ワシントン
元工作員のマッコールは、イタリアはシチリア島のマフィアが管理するワイナリーを襲い、目的の品を強奪。しかし、去り際にボスの子供に気を許した結果、後ろから撃たれて重傷を負ってしまう。アルタモンテというアマルフィ海岸沿いの町で気を失ったマッコールは、地元の憲兵に発見され治療を受ける。
マッコールは、ワイナリーでの件をCIAのエマ・コリンズに連絡。CIAは現地で捜査するうち、ワイナリーからテロ組織に流れていると思われる資金や薬物を発見する。一方アルタモンテでは、ナポリを拠点とするマフィアが町民に対し、時には暴力行為を以って地上げ行為やみかじめ料の徴収をおこなっていた。
シリーズ3作目で、前2作はアメリカのボストンが舞台だったが、本作は南イタリアを舞台にしている。予告編で流れていた、マッコールが9秒で仕留めるシーンは冒頭だった。中盤までは、負傷していることもあってマッコールは穏やかに過ごし、町の人との交流を通じてアルタモンテでの生活を気に入るようになる。行きつけのカフェの女性店員と少し親しくなる大人のロマンスは、前作までは見られなかったことだ。
しかし、マフィアの暴力行為が行きつけの店を放火したり、自分を救ってくれた憲兵と彼の家族に及んだりするなどにつけ、後半でついにマフィアと接触。それからはこれまでのシリーズ通りに容赦がないが、あくまで町民の視線がないところでの制裁になっているのが、うまくできている。
キャストは、マッコールにデンゼル・ワシントン。今回は子供相手に不覚をとるが、それもマッコールの性格らしいと納得させられる。エマはダコタ・ファニングで、出番はさほど多くもなく、そしてぶっちゃけそこまで活躍もしない。が、近年は妹のエル・ファニングばかり見かけていたので、今の彼女を観られたことが嬉しい。
舞台をイタリアにしたことで、一見前2作とのつながりはぷっちり切られたように思っていた。しかし、なぜマッコールがワイナリーを襲ったか、なぜ連絡相手にエマを選んだのかがラストで明らかになり、ここで継承を確認できると共に、感動させられる。
さて、邦題にこそ「THE FINAL」と入っているが、原題はシンプルに「3」となっている。また、ストーリー上も完結とする決定的な描写はなく、今後続編が作られる可能性は残っている。
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