黒いジャガー(1971年)
公開日:
:
スパイ・探偵・刑事
ニューヨーク。黒人の私立探偵シャフトは、ハーレムを牛耳るギャングのボス・バンピーから、何者かに誘拐された娘を探し出すことを依頼される。バンピーは犯罪に手を染めているバンピーをよく思っていなかったが、娘は犯罪とは関係ないことから、依頼を引き受ける。
シャフトは黒人過激派グループが誘拐に関与しているとにらみ、リーダーのベンに接触。しかし、ベンのアジトにシャフトが居合わせたところを、武装集団に襲撃されてしまう。武装集団の正体はイタリア系マフィアで、バンピーの娘を誘拐していた。ベンとシャフトは旧知の仲で、バンピーは改めて娘の奪還をふたりに依頼する。
シャフトは腕がたち、住民の信頼も厚く、警察にも一目置かれ、更に女にモテるという、できすぎたヒーローだ。ただ、この男が黒人で、そして1971年公開作品というところが特異だ。出演者の約半分は黒人で、白人やイタリア系とも対等以上に渡り合っている。近年では『ブラックパンサー』が黒人主体の作品として名高いものの、本作から50年以上が経った現在でも、このような作品は少ない。
原題は『Shaft』で、冒頭に流れるアイザック・ヘイズの『シャフトのテーマ』がカッコよく、この曲をバックにニューヨークの街中を颯爽と歩くシャフトも、またカッコいい。シャフトを演じたリチャード・ラウンドツリーは、本作がスクリーンデビューとは思えない、堂々たる佇まいだ。本作には続編も2作あり、またリメイクもされている。
関連記事
-
ソルト(2010年)
ロシアからの亡命者オルロフが、CIAに確保された。オルロフは、ロシアからイヴリン・ソルトとい
-
レッド・スパロー(2018年)
ロシアの天才バレリーナのドミニカは、演技中の事故により足を負傷。バレリーナとしての道を断念す
-
J・エドガー(2012年)
老年のJ・エドガーは、部下に命じて回顧録を記述させる。若い頃司法省で働きながらFBIを設立さ
-
イヤー・オブ・ザ・ドラゴン(1985年)
ニューヨークのチャイナタウンでマフィアの抗争が勃発し、それを鎮静するためにひとりの刑事が赴任
-
チャイルド44 森に消えた子供たち(ネタバレあり)
1953年、スターリン独裁政権下のソ連。理想国家がうたわれ、殺人は西側諸国による野蛮な行為で
- PREV
- BUCK-TICKの櫻井敦司さん急死
- NEXT
- イコライザー THE FINAL(少しネタバレ)