ミッシェル・ガン・エレファント(Thee Mitchelle Gun Elephant)『Fuji Rock Festival Sessions』(DVD)
ミッシェル・ガン・エレファントの12枚組DVDボックス『Thee Live』の9枚目。バンドは過去3回フジロックに出演していて、そのダイジェスト版になっている。
まずは、東京で開催された98年。メンバーはギラギラしガツガツしていて、若干空回り気味ですらある。1曲目『Cisco』が終わったところで、客が暴れすぎていて少し間をとり、続く『G.W.D』では演奏が中断。演奏を止めようとスタッフがアベに触れ、アベが振り払ってギターを弾き続けようとする。チバは、「楽しくやりてえから、ヨロシク」「倒れてる奴は起こしてやろうぜ」とフォロー。その後再開し、彼らは見事にやり切った。ベストパフォーマンスではないが、「事件簿」的映像として必見だ。
続いては、2日目ヘッドライナーとして登場した2000年。98年を観たすぐ後だと、さすがに余裕と風格が漂い、チャレンジャーが頂点に到達したような感慨深さがある。『GT400』の前の、チバの「単車で来た奴、気をつけてな」というさりげないMCもイカしてる。アンコールのときは雨が降り出したのだが、そこで彼らが演奏したのは『世界の終わり』だった。
最後が、解散宣言をする約1ヶ月前に出演した2003年だ。このときはグリーンステージ初日トップバッターで、そして雨だった。ワタシは、98年と2000年はその場にいたが、この2003年のときはホワイトステージにモッズを観に行っていた。『ブラック・ラヴ・ホール』で始まるものの、先のZepp公演ほど新作には寄っておらず、フェス仕様と思えるキャリア横断的なセットリストに。トップということで持ち時間が短い中ではあったが、いつも通りのパフォーマンスを見せてくれた。
98年のとき、なぜ彼らはあんなにも殺気立っていたのか。それは、洋楽アーティストが多数出演するフジロックにおいて、日本人としての意地と力を見せてやる!という、バンドの前のめりな姿勢だったのだと思う。ワタシ自身、それまでほとんど洋楽中心に聴いていたのが、フジロックに参加し続けることで日本のアーティストのよさに触れていったし、ミッシェルはその筆頭格のような存在だった。
01.CISCO
02.G.W.D
03.ゲット・アップ・ルーシー
04.バードメン
05.VIBE ON!
06.CISCO
07.デッド・スター・エンド
08.ダスト・バニー・ライド・オン
09.アウト・ブルーズ
10.GT400
11.リボルバー・ジャンキーズ
12.世界の終わり
13.ブラック・ラブ・ホール
14.暴かれた世界
15.ジプシー・サンディー
16.カルチャー
17. ダニー・ゴー
18.ジェニー
01~05/FUJI ROCK FESTIVAL '98 in TOKYO
06~12/FUJI ROCK FESTIVAL '00
13~18/FUJI ROCK FESTIVAL '03
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