COBRA THE ANIMATION(テレビシリーズ)
寺沢武一原作『コブラ』が、2008年から2009年の『ザ・サイコガン』OVAリリースを経て、2010年1月から3月にかけてBSで放送されていた。
『コブラ』はそれまでにも劇場版やテレビ版『スペースコブラ』として制作されてきたが、今までにアニメ化された話とはかぶらない、未アニメ化分がセレクトされている。タートル号の船体デザインも、原作に忠実になった。画質のクオリティの高さは、改めて言うまでもない。
ドミニクに生き写しの美女シークレットとの出会いやコブラが記憶喪失になってしまう『黄金の扉』、コブラの過去にも関係がある『ギャラクシー・ナイツ』を、それぞれ4話として放送。短編エピソードも、いくつかある。
個人的には、2話で放送された『カゲロウ山登り』が気に入っている。その存在を信じられない者は消えてしまって登れない、カゲロウ山。科学では説明がつかないファンタジーの要素を備えているのも、この作品の魅力のひとつで、そしてコブラが確信を持って登った理由には、納得させられる。
コブラの声優が野沢那智ではなく内田直哉に変更されていたのには驚いたが、違和感があったのは初回だけで、以降は問題ない(野沢はがん治療のために降板していたことを、かなり後になって知る)。内田は、OVA『タイム・ドライブ』で過去のコブラを演じていた。レディの声は変わらず榊原良子だが、今回ピックアップされたエピソードでは出番がわずかなのが、少し残念だ。
エンディングテーマは、OVAに続き松崎しげるが歌っている。松崎は、1982年公開の劇場版でコブラの声を担当していた。
関連記事
-
寺沢武一『コブラ』のテレビアニメ第1作『スペースコブラ』
劇場版『SPACE ADVENTURE コブラ』が公開から3か月後の1982年10月、テレビ
-
SPACE ADVENTURE コブラ(1982年)
惑星ダグザード。賞金稼ぎのジェーンは、かつて名を馳せたコブラと名乗る男を最初は信じなかったが
-
『コブラ大解剖』を読んだ
日本の名作マンガ・アニメをムック本として特集する、「大解剖ベストシリーズ」。寺沢武一の『コブ
-
COBRA THE ANIMATION『ザ・サイコガン』
自分の「仕事」で美術館に入ったコブラは、海賊ギルドが化石虫を狙うところに居合わせ、行きがかり
- PREV
- COBRA THE ANIMATION『ザ・サイコガン』
- NEXT
- ベルサイユのばら(アニメ版)