COBRA THE ANIMATION『ザ・サイコガン』
自分の「仕事」で美術館に入ったコブラは、海賊ギルドが化石虫を狙うところに居合わせ、行きがかり上女性科学者のユートピアを救うことに。なぜギルドが化石虫を狙うのか気になったコブラは、火星に行きユートピアに謎を聞く。化石虫は古代人が残した遺産の手がかりを記しており、その遺産とは銀河を生成する力だった。
寺沢武一原作『コブラ』の連載30周年を記念し、アニメ化されていないエピソード『ザ・サイコガン』が2008年から2009年にかけてOVAとしてリリース。寺沢自らが、監督も務めている。CGを駆使した映像美は素晴らしいが、寺沢は早くからパソコンを使ってマンガを描いていたひとりであり、当然の表現と納得させられる。また、作品の世界観も、未来的でありながら人間臭さが漂っている。まさに時代を先取りしていて、30年が経って、ようやく時代が『コブラ』に追いついた感がある。
コブラを野沢那智、レディ榊原良子という声優ラインナップは、かつてのテレビ版『スペースコブラ』と同じ。オープニングテーマを『新世紀エヴァンゲリオン』の高橋洋子が、エンディングテーマを松崎しげるが歌っているというのも、興味深い。松崎しげるは、1982年に公開された劇場版『SPACE ADVENTURE コブラ』で、主人公コブラの声と主題歌を担当していた。
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