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ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)『Gimme Shelter』

公開日: : 最終更新日:2024/09/15 映像 ,

ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)『Gimme Shelter』

ローリング・ストーンズ1969年のドキュメンタリー映画『Gimme Shelter』が、2009年年末にDVD化された。ワタシは、初回版を入手していた。

観るのは数年ぶりだったが、まず、自分の記憶があいまいでいい加減だったことを思い知らされた。『Gimme Shelter』=オルタモントのイメージが脳内に強くあったのだが、前半は全米ツアー最終のニューヨークはマジソン・スクエア・ガーデン(MSG)の公演の映像が中心だった。ハイウェイと思しきところでとチャーリー・ワッツがたたずんでいる場面を含め、『Get Yer Ya-Ya's Out』のデラックスエディションに同梱されていたDVDとシンクロしてくる。

映像は、ストーンズのメンバーとスタッフが編集室で映像を観ているというスタイルで、前半にMSG公演の映像を流しつつ、ツアー終了後のフリーライヴの段取りを合間合間に挿入。会場が当初予定から変更となり、サンフランシスコのオルタモントに決まったくだりが描かれる。後半がオルタモントでのライヴだが、客が殺気立っていて、バイク集団ヘルスエンジェルスとの小競り合いがあったり、ステージに上ったり(ステージは低めで、客との距離もかなり近い)と、騒然とした雰囲気が漂っている。

そしてストーンズが『Under My Thumb』を演奏している最中、黒人青年がヘルスエンジェルスによって殺される悲劇が起こってしまった。さすがにそのシーンは映像にないが、黒人青年が銃を取り出し、それに反応したヘルスエンジェルスがナイフで殺傷したと言われていて、青年が銃を持つシーンは映像にあり、ミックがリプレイさせて確認している。

特典映像は、数パターンの予告編と未公開映像。未公開分はスタジオでのミックスの様子や、MSG公演の模様だ。他にも、この映像の監督をはじめとする関係者がラジオ番組に出演したときの音声を本編映像にかぶせて聞くことができるのだが、ワタシはブックレットの対訳をななめ読みして済ませてしまった。また、以前観たときには気づかなかったことにも目が行くようになる。『Wild Horses』や『Love In Vain』をBGMにした何気ないシーンは、青春群像劇のようにも見える。

ふと思ったのだが、オルタモントの前のMSG公演の映像を、ライヴ作品としてリリースできるのではないだろうか。

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