ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)@サマソニ’23
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最終更新日:2023/08/22
Summer Sonic 2023 ケンドリック・ラマー, サマソニ
リアムのときとは別の、そしてある意味それ以上の尋常ならざる空気感が、始まった瞬間に爆発した。ケンドリックその人も、そして特にアリーナに集結したオーディエンスも、共に素晴らしかった。
ステージ上はだだっ広いスペースになっていて、パープルのツナギのような服を着たケンドリックが登場。サングラスをかけ、バンダナか何かを頭に被せてその上からキャップを被っていた。なので、スクリーンに抜かれても表情を伺うのは難しかった。
流暢にラップを刻むが、フィジカル面でのオーバーアクションはない。急がず、どっしりと構えているように見え、従来のヒップホップアーティストのイメージとは異なっている。そしてだからこそ、存在感がとてつもなく大きく感じられ、ステージもそして場内も異様な空気に包まれると感じる。
サングラス姿の黒人パフォーマーが、序盤ではふたり、やがてひとりずつ増えていき、最大5人までになった。彼らはフォーメーションを組んで体を小刻みに揺らしたり、ゆっくりとムカデ歩き状態で連なって足を進めたり、と、こちらも異様な表現をおこなっていた。サウンドはカラオケやDJ ではなくバンドの生演奏で、恐らくステージ両サイドにて演奏されていたと思う。
オーディエンスに歌わせる局面がいくつかあったが、特にアリーナが敏感に反応し、そして完璧にこなしていた。ことばの壁がある日本では、英語詞のシンガロングを成立させるのは難しく、増してやヒップホップとなるとそのハードルは更に上がると、ずっと思っていた。ところが、ここでは薄まりも途切れもしない、高いクオリティでオーディエンスはケンドリックに応えていた。
『Alright』を経て、ラスト『Savior』の終盤、ライトスタンド後方の場外から花火が上がった。個人的に、去年はマウンテンステージで締めていたので、サマソニの花火を観たのは久しぶりだった。この素晴らしいライヴ、そして完全復活したサマーソニックに対する、祝祭の瞬間だった。
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w.o.d.@サマソニ’23
ドラム、ベース、ギター&ヴォーカルの、日本人スリーピースバンド。音合わせを自分たちでやってい