トランスフォーマー/ビースト覚醒(少しネタバレ)
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トランスフォーマー
1994年のニューヨーク。元軍属の青年ノアは、生活苦と病気の弟の治療費のため、悪友にそそのかされてポルシェを盗もうとする。しかしポルシェは突然暴走し、パトカーも振り切ってとある倉庫で停車。変形してロボットとなり、ミラージュと名乗ってことばを発する。
そこへ、オプティマス・プライムやバンブルビーなど、ほかのオートボットたちも揃う。時空を行き来できる「トランスワープキー」が博物館にあることがわかり、それがあればオートボットたちは自分の母星に帰れるため、キーの奪取に向かう。しかし、同じくキーを狙うユニクロンの部下、スカージたちも地球に来襲していた。
シリーズ最新作ながら、劇中の時間軸からすると前日譚の位置づけになる。2019年公開のスピンオフ『バンブルビー』は劇中1987年、次いで本作となりなり、そのほかの『トランスフォーマー』シリーズは本作より後になる。
冒頭では、マクシマルという、ゴリラやチーター、ハヤブサなどのビースト型の金属生命体が、ユニクロンからトランスワープキーを守るため母星を脱出するというくだりがある。彼らは地球にたどり着いて身を隠しつつ、人間と共存していた。ユニクロンは、二足歩行型のロボットの形ではなく、惑星をも飲み込める巨大な星型の金属生命体だ。
今回、人間の登場は少なく、実質的にノアと博物館に務めるインターンのエレーナ、そしてノアの弟のクリスくらい。エレーナはスーダンから持ち込まれた石像が未知の遺物であること見抜き、トランスワープキーと判明。スカージたちに奪われてしまうが、キーのもう半分がペルーにあることに気づき、舞台はペルーに移る。ミラージュは無線でノアの様子をクリスに伝えていて、窮地に陥ったノアをクリスは叱咤激励する。
公開済みのシリーズ作品とは、もちろん世界観を同じくしてはいる。ではあるが、ストーリー上はほかの作品との関連性が薄く、独立性が高い作品になっている。シャイア・ラブーフも、ヘイリー・スタインフェルドも、マーク・ウォールバーグも出ていない(ただし、この人にかかる小ネタはあって、くすっとさせられる)。このシリーズは人間の物語ではなく、金属生命体たちの物語だと印象づけているようだ(本作を皮切りに新たな3部作になるであろうことを、見終わった後に知る)。
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