ヤー・ヤー・ヤーズ(Yeah Yeah Yeahs)@フジロック’23
公開日:
:
Fuji Rock Festival'23
フィールド・オブ・ヘヴンのヨラテンゴを断念し、レッドマーキーのヤー・ヤー・ヤーズを選んだことに後悔はない。彼らのライヴには当たりしかないし、もちろん今回もだ(ヨラテンは11月の単独に行く予定)。
まずはサポートを含むバンド3人が登場し、演奏スタート。最後に登場したカレンOは、銀のコートに銀のマント、そして銀の編笠を被るという、ド派手ないでたち。新譜『Cool It Down』の『Spitting Off The Edge Of The World』を経て銀モノを脱ぎ去り、アクティヴモードにシフトした。
彼らはスリーピースだが、サポートがひとり入っていて、この人がベースにセミアコにキーボードにと脇を締めている。ドラムのブライアンのビート、ギターのニックのディストーションを利かせたノイジーなリフは、このバンドのアイデンティティをサウンド面で担っている。
カレンOは、MCでフジロック出演が2006年以来であることを語ってくれた。初来日は2003年だとも、言っていた気がする。彼女のパフォーマーとしての力量は突出しているが、それでも序盤はじっくりめで、バンドの成熟と共にただ突っ走るばかりではなく、制御が効いたプレイをするようになったのかなと思った。
ステージには、太い棒状のライティングセットが計6基設置。これらは、演奏にシンクロしてド派手に閃光した。目玉の巨大な風船がステージからフロアに投入もされ、グリーンステージならまだしも、レッドマーキーでこれやってくれるのかと嬉しくなった。ミラーボールは、ステージの上にひとつあるほか、フロアの天井にも計6個設置され、これらも閃光。更にはステージ前方のへりには紙吹雪の仕掛けられていて、カレンが足でスイッチを入れていた。
『Y Control』からは怒濤の展開になった。カレンがラヴソングと言い、「dedicated to ..」を連呼して、最後にはココにいるみんなにと言ってくれたのだが、その前には先日亡くなったばかりのシニード・オコーナーの名前も含まれていた。彼女の死には多くの追悼コメントが寄せられているが、特に女性アーティストからの声が多かった気がする。カレンもそのひとりで、そして始まったのが『Maps』だった。
『Heads Will Roll』からの『Date With The Night』は無双状態で、最後の最後にはカレンはマイクを何度も叩きつけた挙げ句、フロアの前の方に詰めていたオーディエンスのひとりにスタッフを介してプレゼントしていた。
今回も、2006年も、そしてその前の2004年も、ヤー・ヤー・ヤーズの出演はレッドマーキーだった。勿体なさすぎる。今の彼らならホワイトステージのトリでも、グリーンステージの終盤でも行けるはずだ。
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