*

ブラインド・フューリー(1989年)

公開日: : 最終更新日:2024/05/19 アクション ,

ブラインド・フューリー(1989年)

ベトナム戦争で被弾し、失明したアメリカ兵のニック。しかし、訓練により感覚を研ぎすませて周囲の動きを察知できるようになり、また剣の達人になる。

20年後、帰国していたニックは戦友のフランク宅を訪れるが、彼は離婚し家を出ていた。そこを組織の人間に襲撃され、彼の元妻は殺されてしまう。フランクはネバダ州リノにいると知り、ニックは彼の息子ビリーを連れて向かう。フランクは組織に監禁され、麻薬を作らされていた。

盲目の剣の達人とはすなわち座頭市で、本作は勝新太郎サイドに許諾を得て制作された、アメリカを舞台とする現代版座頭市だ(勝新の『座頭市』も、本作と同年にリメイク版が公開されている)。

友人を助けるため組織と戦うというのが本筋だが、裏テーマはニックとビリーとの交流だろう。ビリーは序盤では何かとニックをからかい、盲目であることにつけ込んでイタズラばかりする。しかし何度も組織から助けられ、ニックは決して激昂するでもなく、正すべきは正し、諭すべきは諭す。ラストでニックは旅に出るが、ビリーが別れを惜しんでいるのが印象的だ。

ニックは。この人はなんと言っても『ブレードランナー』のロイ・バッティ役の知性と狂気が交錯するキャラが強烈なインパクトだが、ここでは感情を抑え精神的にも達観したキャラを演じている。監督はフィリップ・ノリスという人で、ワタシが観たことのある作品では『ソルト』の監督も務めている。クライマックスは組織とニックとの対決だが、組織が雇った殺し屋役がショー・コスギだった。

関連記事

SAFE / セイフ

SAFE / セイフ(2012年)

元ニューヨーク市警のルークは、八百長がらみの格闘家になっていた。あるとき負けるはずの試合に勝

記事を読む

アサシン・クリード(2016年)

少年時代に母をアサシン装束姿の父に殺されたカラムは、2016年に犯罪者として死刑執行される。

記事を読む

ジェミニマン(ネタバレあり)

ジェミニマン(結構ネタバレあり)

凄腕エージェントのヘンリーは、51歳という年齢などから引退を考える。そんなヘンリーに、DIA

記事を読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(少しネタバレ)

シビル・ウォー アメリカ最後の日(少しネタバレ)

アメリカ国内で、内戦が勃発。戦場カメラマンのリー、記者のジョエル、リーの師の老記者サミーは、

記事を読む

エンド・オブ・ホワイトハウス(2013年)

アメリカ大統領SPのバニングは、事故から大統領を救いはするが夫人を救うことができず、自責の念

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑