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インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説(1984年)

インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説(1984年)

1935年。考古学者インディアナ・ジョーンズは、上海のギャングとの取引が決裂してトラブルになる。相棒の少年ショートと、たまたまその場に居合わせた女性シンガーのウィリーと共に、3人で逃避行することに。

3人はインドの小さな村にたどり着き、サンカラ・ストーンという不思議な力を持つ石の存在を知る。しかし、石と村の子供たちは邪教集団に強奪されていた。村人たちに救世主扱いされたインディは、石への興味もあって彼らの拠点であるパンコット宮殿に乗り込んでいく。

監督、製作総指揮、音楽ジョン・ウィリアムズ、主演の黄金カルテットによる冒険活劇第2弾で、日本ではこの作品で人気に火がついた記憶がある。劇中の時間軸は、前作『レイダース/失われた聖櫃《聖櫃》』よりも1年前になっている。

インディの立ち回りの鮮やかさがもちろん全編に渡って際立つが、今回改めて観たことで少年ショートのサポートぶりが光っていることに気づく。当時13歳のキー・ホイ・クァンが演じていて、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でアカデミー助演男優賞を受賞。51歳になったこの人が授賞式でハリソン・フォードに祝福されたシーンは、記憶に新しい。

最大の見どころは、後半のトロッコによる攻防だろう。3人が乗ったトロッコによる疾走は、スピード感と臨場感に溢れている。ディズニーシーのアトラクションにもなっているほか、テレビ番組『ネプリーグ』の最後の関門の元ネタにもなっている。

一方で、本作の敵役である邪教集団による洗脳・人形による呪い・邪神像への生贄として人間をマグマに落とすなどといったくだりは、改めて観るとものすごく胡散臭くて引いてしまう。当時は、神秘的な意味合いとして受け入れられていたのだろうか。

ヒロインのウィリー役のケイト・キャプショーは、後に『ブラック・レイン』にも出演するが、本作の方が断然活躍している。インディとの掛け合いは、コメディリリーフの要素を備えている。ケイトは本作のオーディションでスピルバーグと知り合い、1991年に結婚。2人とも、2度目の結婚だそうだ。

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