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レイダース 失われたアーク《聖櫃》(1981年)

レイダース 失われたアーク(1981年)

1936年。ヒトラーのナチスドイツは、エジプト・カイロの遺跡で伝説とされるアーク《聖櫃》を探し出し、軍事兵器への利用をもくろんでいた。アメリカはこれを阻止せんとし、大学教授で考古学者のインディアナ・ジョーンズにアークの奪取を依頼する。

インディは、アークの在処を示す手掛かりとなる杖飾りを求めてネパールを訪れ、かつての恋人マリオンと再会。彼女はインディに協力的ではなかったが、ナチス一派の妨害から逃れるうち、成り行きで行動を共にしふたりはカイロに向かう。

ストーリー展開のテンポがよく、観ていていつの間にか引き込まれてしまう。遺跡類が精巧に作られ安っぽく見えないのは、さすがハリウッド。爆破シーンやカーチェイスなど、アクションも盛り込まれている。

インディは、銃の使いこなしにしろ腕力にしろ、大学教授とは思えない強さだ(笑)。ムチの名手で蛇が嫌いというキャラ付けは、シリーズ化によって後に深みを帯びてくることになる。

監督、製作総指揮、音楽ジョン・ウィリアムズ、主演という、黄金カルテットによるシリーズ第1作であり、またトレジャー映画の先駆けでもある。

ハリソン・フォードは、公開時の年齢が39歳、既に『スター・ウォーズ』2作にハン・ソロとして出演し、本作の翌年には『ブレードランナー』に主演していて、キャリア絶頂期にあったと言える。見た目にしろ体のキレにしろ、尋常ではなくカッコいい。

ヒロインのマリオンはカレン・アレンという人、カイロでのインディの協力者サラーはジョン・リス=デイヴィスという人で、ふたりはそれぞれ続編にも出演。また、プロローグの遺跡発掘にて、インディが遺跡を手にしたとたん裏切るガイドの役が、アルフレッド・モリーナだった。この人にとっての、劇場用映画デビュー作でもあったそうだ。

インディがカイロで剣での戦いを挑まれるも拳銃であっさり倒す場面は、ハリソン・フォードが体調不良のため短時間で撮影を終わらせるためのアイディアだったというのは、今や有名なエピソードだ。

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