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アラニス・モリセット(Alanis Morissette)『Jagged Little Pill [2015 Remastered Collector’s Edition]』

アラニス・モリセット(Alanis Morissette)『Jagged Little Pill [2015 Remastered Collector's Edition]』

のファーストアルバム『Jagged Little Pill』が、2015年に20周年を記念してデラックスエディションがリリースされている。ワタシが所有しているのは、4枚組のコレクターズエディションだ。

ディスク1は、オリジナルアルバムのリマスター。音質がよりクリアになったのはもちろん、彼女の声がより研ぎ澄まされている印象を受ける。ベースにのフリー、ギターに当時レッチリのデイヴ・ナヴァロが参加したアンセム『You Oughta Know』を筆頭に、『All I Really Want』『Perfect』『You Learn』『Ironic』とヒット曲だらけで、彼女にとってのというより、90年代を代表する名盤と言っていい。

ディスク2は未発表曲のデモテイク集だが、決してクオリティが低いわけではなく、並のアーティストであればふつうにリリースされていておかしくない出来だ。ただ、完成された『Jagged Little Pill』を思うと大半の曲が地味で、ヒットを狙うには厳しいかもしれない。

ディスク3は、2005年にリリースされた『Jagged Little Pill Acoustic』をそのまま収録。『MTV Unplugged』で実証済みだが、バンドサウンドを伴わないスタイルでは、彼女のヴォーカリストとしての力量がよりダイレクトに伝わってくる。ヘッドフォンで聴いていると、彼女が真っ正面から向かってくる感覚に襲われる。

ディスク4は、彼女にとってのイギリスでの初演にあたる1995年9月27日の公演を収録したライヴ音源になる。熱唱する彼女の、荒削りだが勢いで押し切る凄まじさに圧倒され、曲が終わった後の「thank you」という可愛らしいことばのギャップに驚かされる。これから世界へ打って出て行くという、彼女の覚悟が感じられる。ハイライトはやはり『You Oughta Know』だが、歌い出しのフレーズの後はテイラー・ホーキンスによる乾いたドラムリフがしばらく続き、そして再び歌い出すという、オーディエンスの熱狂をじらすかのようなアレンジだ。

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