ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(少しネタバレ)
ニューヨークのブルックリン地区に住む、マリオとルイージの兄弟。配管工の会社を立ち上げるが、なかなか仕事はうまくいかず、母親以外の家族の理解も得られない。あるときブルックリンの地下配管が破損し、街中が洪水になる。マリオたちは修理のため地下に潜るが、謎の土管に吸い込まれてしまう。
ふたりは別々の地に飛ばされ、ルイージは暗闇の中で獰猛な生物が生息するダークランドに、マリオは巨大なキノコが生えたキノコ王国にたどり着く。キノコ王国はクッパとその軍団に狙われていて、ピーチ姫はジャングル王国に応援を求める準備をしていた。ルイージもいずれはクッパに捉えられると考えられることから、マリオ・ピーチ姫・キノピオは共にジャングル王国に向かう。
大人気ゲームソフト「スーパーマリオブラザーズ」の、ハリウッドアニメ映画になる。アメリカの制作会社と任天堂がガッチリ組んで、ゲームのテイストが損なわれることなくむしろ増幅され、素晴らしい作品に仕上がった。
個人的にほぼゲームはしないので、ぶっちゃけマリオに強い思い入れがあるわけでもない。それでも、この作品は大きなスクリーンで、そして4Dで観るべきだと思い、劇場まで足を運んでMX4Dで観た。そう考えたのは、去年usjに行き、「スーパーニンテンドーワールド」を体感していたからだ。
ピーチ姫やマリオが空中に浮遊する、訓練用コースを走るシーン。ジャングル王国で、マリオが一本橋でドンキーコングと対決するシーン。カートやバイクなどで、レインボーロードを疾走するシーンなど。これらをMX4Dの3Dで体感すると、USJやディズニーランドのアトラクションに乗っているのとほぼほぼ変わらない、非日常の感覚を味わえる。想定通り、いやそれ以上だ。
ストーリーはシンプルでわかりやすく、小さな子どもでも楽しめると思う。もしかすると、小ネタがあちこちに散りばめられているかもしれない。ワタシがわかったのは、序盤でマリオとルイージが仕事を引き受けて向かうときくらい。真横のアングルで、左から右にマリオとルイージが走っていき、階段を登ったり扉を開けたりするさまが、初期のゲーム画面へのオマージュになっていたと思う。
観終わった後、吹き替え版の声優を確認。洋画の吹き替えにありがちな、声の演技が伴っていない芸能人の起用はなかったと思う。マリオの宮野真守は、さすがに上手かった。個人的には『DEATH NOTE』(デスノート)の夜神月や『機動戦士ガンダム00』の刹那・F・セイエイなど美形キャラのイメージがあったが、それらが頭をよぎることもなかった。ピーチ姫は志田有彩(ありさ)という人で、前向きで元気でアクティブなプリンセスの役に合った声だったと思う。
ポストクレジットで続編を匂わせているので、エンドロール中に席は立たない方がいい。
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