名探偵コナン 黒鉄の魚影(少しネタバレ)
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最終更新日:2023/05/02
名探偵コナン
コナンたち一行は、ホエールウォッチングツアーで八丈島へ。島の近海にはインターポールの施設「パシフィック・ブイ」が建設され、世界中の警察の防犯カメラが監視できるシステムが構築されていた。コナンは、沖矢昴から黒の組織がシステムをハッキングしたことを聞く。また、警視庁の黒田と白鳥を見かけ、彼らが乗った船に忍び込んでパシフィック・ブイの施設内に入る。監視モニターには、直美・アルジェントが開発した、年齢に関係なく顔認証AIで人物を特定できる老若認証システムが搭載されていた。
黒の組織のベルモットとバーボンがパシフィック・ブイに潜入し、直美を誘拐。組織の目的は防犯カメラから黒の組織のメンバーを削除することだったが、八丈島に来ている灰原哀が、死んだはずの宮野志保と老若認証で合致してしまう。ウォッカは、ジンに並ぶ組織幹部のピンガと共に灰原を拉致。毛利蘭やコナンの追撃も及ばず、灰原は近海に潜む組織の潜水艦に連れ去られてしまう。
『名探偵コナン』の劇場版26作目。今回はほかの事件の裏に黒の組織というプロットではなく、黒の組織が全面的に登場する。個人的にはあまたあるサイドストーリーには興味が薄く、早く組織との決着をつけてくれと思っていたので、本作に対する満足度は高い。一方、組織のメンバーについての認識が今一つだったので、本作を観る前に理解を深めていた。
主要メンバーは、幹部のジン、ジンの腹心ウォッカ、無口なスナイパーのコルン、気性の荒い女スナイパーのキャンティ。ここまでは、ジン一派と言っていい。幹部のベルモットは黒の組織のボスと直接連絡をとることのできる存在で、組織内で唯一コナンの正体を知る。組織ナンバー2のラムは、変装して毛利探偵事務所の隣の寿司屋に出入りしている。
FBIの赤井秀一はライとして組織に潜入していたが、正体がバレて死を偽装し、組織から離脱。公安の降谷零(安室透)は、バーボンとして組織に潜入。本作では、終盤でコナンを介した安室と赤井とのやりとりもある。CIAの水無怜奈は、キールとして組織に潜入。組織の任務をこなすふりをしながら、バーボンはコナンに情報を与え、キールは直美や灰原が潜水艦から脱出できるよう、それとなく手引きをする。
その灰原は、かつて姉と共に組織に協力させられた科学者宮野志保で、姉がジンに殺害されたのを機に自殺しようと自ら作成していた毒薬を飲むが、コナンと同じように小学生化していた。劇中では、直美がアメリカで小学生だった頃、志保と交流があったことを灰原に話す。灰原は最後まで自分の素性を明かさなかったが、直美は灰原が志保であることを感じていた。
今回のゲスト声優は、沢村一樹。パシフィック・ブイの局長役で、出来はまずまずかなあ。直美は種崎敦美で、最近では『SPY×FAMILY』のアーニャ、『鬼滅の刃 遊郭編』の雛鶴で話題の人だが、どちらも直美とはキャラクターが大きく異なる。ワタシが観た中では、『Vivy』の主人公で人型AIのヴィヴィに感情をプラスさせた印象だ。
エンドロールの後に1年後に公開される次回作の予告が、ちょこっとだけ流れた。どうやら、服部平次や怪盗キッドがフィーチャーされるようだ。
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