『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』を観た(ネタバレあり)
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鬼滅の刃
昨年テレビ放送された『遊郭編』のラスト2話、プラス4月スタート予定の『刀鍛冶の里編』の第1話を組み合わせて、現在劇場版として上映されている。観に行ってよかった。
序盤はこれまでのダイジェストで、『紅蓮華』が流れる中で『竈門炭治郎立志編』が駆け足で紹介。続く『無限列車編』での煉獄杏寿郎には、目頭が熱くなる。そして『遊郭編』となり、善逸と伊之助が堕姫を追い込んだと思った瞬間、伊之助が妓夫太郎に胸を貫かれてしまう。
宇随は妓夫太郎に倒され、妓夫太郎はすぐには炭治郎を殺さず、指を折ってじわじわと追い詰める。しかし、炭治郎が毒矢を刺して逆襲に転じ、死んだと思われていた宇随と共闘して、ついに妓夫太郎の首を切る。一方、瓦礫に埋もれていた善逸、心臓を移動させて致命傷を回避していた伊之助が、堕姫を撃破する。
そして『刀鍛冶の里編』だ。猗窩座が無限城に召集されるシーンから始まり、『遊郭編』ラストに登場していた童磨、初登場となる半天狗、玉壺、黒死牟と、上弦が集結する。鬼舞辻無惨は、妓夫太郎と堕姫が鬼殺隊に倒されたことや青い彼岸花が見つからないことに苛立ち、半天狗と玉壺に新たな命令を下す。
黒死牟は背面からのアングルでなかなか顔が見えなかったが、猗窩座と童磨の小競り合いをたしなめる際、ついに六つ目がオープンになる。
次が、2ヶ月意識が戻らず眠ったままの炭治郎が見た夢となるが、正しくは夢ではなく、継国縁壱が炭吉の家を後にする場面。その後の展開を知っていて観ると、かなり興味深い。意識を戻した炭治郎は、刃こぼれした日輪刀の補修に療養を兼ねて、刀鍛冶の里へ。甘露寺蜜璃との邂逅、不死川玄弥とのニアミスを経て、時透無一郎と遭遇しかけたところで、第2話に続く。時間は、明らかに30分枠には収まっていない。
当初は、『遊郭編』はテレビで観ていたし、『刀鍛冶の里編』もあと少し待てばテレビで観られるし、と考えていたが、コレは劇場で観るべきだ。
当たり前だが、自宅のテレビと劇場のスクリーンでは、画面サイズが比較にならない。炭治郎と宇随天元が妓夫太郎を、善逸と伊之助が堕姫を、それぞれ満身創痍になりながらも、死力を振り絞って討ち取るさまは、人としての限界を超えてしまいそうな凄まじい描写になっていて、大画面と大音量で迫ってくるド迫力に圧倒される。
猗窩座が無限城内を移動するときの、立体感が素晴らしい。屋敷が全方向に広がり、上下左右や前後の感覚が、観ている方でもわからなくなってくる。これができるのは、紙媒体ではなくアニメーションだからで、そして3Dでないにも関わらず、それに匹敵する表現力だ。
妓夫太郎が消滅する直前の、人間だった頃の悲しい記憶。妹の堕姫には別の人生があったのではという、妓夫太郎の後悔の念。死後の世界で再会し、何度生まれ変わっても妓夫太郎の妹でいたいと言い放つ堕姫。作中では鬼はもちろん悪だが、下弦の伍の累のように悲しい過去を背負っている鬼もいる。この世界観にも、劇場という環境では没入することができる。
入場者特典としてもらった冊子『上弦集結本』が、とても豪華だ。前半がこれまでのあらすじや花江夏樹のインタビュー、中盤以降に上弦の鬼と無惨の絵コンテおよびインタビューが、掲載されている。正式なパンフレットはもっと豪華と思われるが、この冊子だけでも通常のパンフレットに準ずる出来と思い、無料でもらえてしまうのが申し訳ない。
さあ、続きは4月だ。
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