プライマル・スクリーム（Primal Scream）のキーボーディスト、マーティン・ダフィさん（Martin Duffy）死去

プライマル・スクリームのマーティン・ダフィさんが、12月18日に亡くなった。まだ55歳の若さだった。テリー・ホールの訃報が流れたのと同じ20日に報じられ、翌21日にはボビー・ギレスビーが長文の声明を出した。死因は、自宅で転倒したことによる脳外傷で、つまり闘病などではなく不慮の事故だった。

個人的には、プライマル・スクリームのライヴを10回観ている。初回が98年のフジロック、10回目が今年8月のサマソニだ。プライマルに加入したのは1989年とのことなので、ワタシが観た10回すべてに、ダフィさんはステージにいたことになる。

プライマルというと、やはりボビーが前面にいて、マニが在籍していた頃は双頭状態だった。音楽的には、ボビー、アンドリュー・イネス、ロバート・ヤングが中心となって製作していたようだ。ダフィさんは地味で控え目な役どころだったことになるが、それでもメンバーチェンジが激しいプライマルにあって在籍し続けたということは、バンドにとって欠かせない存在だったと思う。

シャーラタンズがロブ・コリンズを亡くしたとき、ダフィさんが名乗り出てサポートしたそうだ。96年のオアシスネブワース公演にシャーラタンズはゲストとして出演しているが、そのときにもダフィさんはステージにいたそうだ。翌97年にはバンドの代表作となる『Tellin' Stories』をリリースするが、この制作にもダフィさんは参加していた。

55歳での死は、あまりにも早すぎる。調べたら、シャーラタンズのティム・バージェスとは同じ年だった。プライマルのメンバーはもちろんのこと、ティムの心中を察するにあまりある。謹んで、ご冥福をお祈りいたします。