浜田省吾『ON THE ROAD 2022 LIVE AT 武道館』
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最終更新日:2022/12/18
CD・DVD・映像 ジャクソン・ブラウン, ドン・ヘンリー
浜田省吾は今年1月6日と7日に武道館公演をおこない、それがブルーレイ化されている。ワタシは、7日の方に足を運んでいた。
この公演は、浜田がはじめて武道館のステージに立った、40年前の82年の公演と同じセットリストで臨むという、スペシャルな公演だった。若い頃は年に100本以上のライヴをこなしたという浜田だが、40年やってきて武道館はたったの5回。浜田にとっての武道館は聖地で、気軽に立てるステージではないとのことだ。
バックバンドは総勢11名で、現在のツアーメンバーとほぼ同じ面々だと思う。40年前にも同じくステージに立っていたのは、ギターの町支くらいだろうか。曲により炎があがったりライティングがカラフルだったりはするが、基本的にステージセットはシンプルだ。
MCでは、浜田は40年前のことや武道館で公演をおこなういきさつなどを語っていて、このディスクにはほぼそのまま収録されている。当時はホール会場ですら半分程度しか埋まらない状況だったが、中国地方のイベンターの社長が武道館公演を提案し、実現。動員が不安視されたものの、発売日に数時間で完売したそうだ。
ライヴは2部構成で、合間に15分の休憩時間があった。ワタシはトイレに行っていたので、このときステージに当時の浜田の写真がスライドショーのように映し出されていたことを、この映像を観てはじめて知った。
セットリストは、現在ほどヒット曲や代表曲を生み出すよりも少しだけ前につき、幾分地味な印象はある。ただその割にはレア曲は少なく、それはつまり、浜田がキャリアを重ねても古い曲を大事にし、ステージで歌い演奏し続けているということだ。そして、40年前と同じセットリストと言いながら、『片想い』の前には『初恋』を弾き語りで披露。ちらっとだけやってくれた記憶だったが、実際はワンコーラスじっくりとやっていた。
パッケージに同梱されているブックレットは、100ページオーバーのボリュームだ。当時の浜田のフォトや、アルバム『Mind Screen』のレコーディングを海外でおこなったときの日記があって、興味深く読ませてもらった。ジャクソン・ブラウンのライヴを観に行っていて、ドン・ヘンリーらがコーラスで客演とあった。今では考えられない。
40年経ったが、浜田はあまり変わってはいない印象だ。見た目も、長髪がふつうの長さになって白髪混じりになったくらい。現在の浜田の曲は父親をはじめ大人目線になってきているが、さりとて以前の青年時代の曲を歌っても違和感がない。それはつまり、浜田が「STILL ON THE ROAD」であることの証なのだと思う。
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