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フガジ(FUGAZI)『INSTRUMENT』

公開日: : Fugazi

フガジ(FUGAZI)『INSTRUMENT』

フガジは、アメリカのハードコアパンクバンドだ。1980年代後半から活動を始め、2002年を最後に活動休止している。ドキュメンタリー映像『INSTRUMENTS』を観た。

音こそ爆音だが、暴れたり無茶苦茶やったりするわけでもなく、彼らの姿勢はいたって真面目だ。アルバムには必ず歌詞カードを入れ、ライヴのチケットは可能な限り低めに設定する。物販なし、ライヴハウスだけでなく、公民館や美術館など、通常ライヴをおこなわないところをライヴ会場に選んでいる。客が暴れては演奏を中断、再開してもまた中断、を繰り返す。こういうパンクバンドは、ほとんどいないのではと思う。

多くのロックバンドは、インディーズからスタートした場合、メジャーに成り上がることを考えるはずだ。ラモーンズは、知名度はあるのに商業的に成功しないことに苦悩し、自分たちの影響を受けた後の世代が成功していくのを羨みながら、解散という道を選んだ。しかし、フガジにはそれが見られない。想像になるが、イアン・マッケイが地元ワシントンを拠点にしたレーベル「ディスコード」主宰者のひとりで、生活面はなんとか担保できているのかもしれない。

彼らは、決して内に籠ってはいない。アメリカの全ての州でライヴをおこない、それを何度も繰り返しているそうだ。もちろん海外ツアーもしていて、来日公演も3度実現している。93年から94年のツアー地を読み上げるシーンがあって、「Japan」もその中に入っていた。

アルバムはリリースしても、映像作品は全く作らないアーティストは珍しくない。そうした中、フガジが自らの活動をほぼほぼ総括したようなドキュメンタリーを残してくれているのは、とても貴重だ。あくまで活動休止であり、解散ではないとのこと。将来、復活することはあるのかな。

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