「時間~TIME BOWIE×KYOTO×SUKITA リターンズ 鋤田正義写真展」に行ってきた
京都駅構内にある美術館「えき」KYOTOで、鋤田正義によるデヴィッド・ボウイの写真展が開催。覗いてきた。
京都のボウイの写真は、1980年にCM撮影のため来日し京都に滞在していた頃のものだ。ほとんどが、モノクロだったと思う。電車に乗ったり市場で買い物したりと、異邦人のような孤独感の雰囲気はまるでなく、すっかり京都の街並みに溶け込んでしまっていた。電話ボックスに収まった写真もあったが、『Ziggy Stardust』のジャケットを意識したセルフパロディだったのかも。
その1980年に撮影したのと同じ場所を、2019年に鋤田が撮っていて対比させていた。こちらはカラーで、そして現在の京都の空気感に直結している。ボウイは画材屋さんを訪れたことがあり、ご主人はボウイとは知らず外国人観光客だと思って接客していたとか。現在は息子さんが継いでいて、ボウイと同じポーズでの写真があった。
写真の舞台は京都に限定されず、ロンドンやベルリンのハンザスタジオ周辺の写真もあった。ニューヨークの自宅での写真もあったが、足を踏み入れることを許された日本人は、鋤田くらいではないだろうか。
70年代から晩年までの写真も展示され、『Heroes』『The Next Day』のジャケットをはじめ、ボウイのパブリックイメージそのままの写真が並び立つ。あれもこれも鋤田が撮った写真かと思うと、日本人として誇らしくなる。
順路の最後が物販になっていて、図録をはじめ、CDやLP、書籍などがあった。80年代や90年代のツアーTシャツもあり、中には73年ツアーのハマースミスオデオンとプリントされたロンTも。復刻版だろうとは思いつつ、買ってしまった(笑)。
この写真展もともと昨年4月に開催されていたが、コロナ禍で中断を余儀なくされていた。今回復活したことで、タイトルに「リターンズ」が付与されていた。先にブライアン・イーノ展に行っていたので、その証明を提示すると割引が受けられた。展示は6月25日から始まり、その日には鋤田本人も訪れていたようだ。
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