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ラモーンズが本人役で出演『ロックンロール・ハイスクール』(1979年)

公開日: : 最終更新日:2022/04/15 Ramones

ロックンロール・ハイスクール(1979年)

とある高校に、新しく女性の校長が赴任。規律を厳しくし、生徒を統制しようとする。自由奔放な女生徒リフと、マジメで優等生の女生徒ケイトのふたりは、性格は正反対だがなぜか気が合う友人の仲。リフはラモーンズの大ファンで、学校をサボってラモーンズのチケットを取りに行き、ケイトはリフが休む理由を校長に代弁する。リフはライヴでメンバーとも親しくなり、自ら作曲した『Rock ‘N' Roll High School』の楽譜を手渡すことに成功。翌日、校長は校庭でリフの所有物であるロックのアルバムを焼き払うが、生徒たちは校内にたてこもり、やがてラモーンズが合流。意気上がる生徒たちは、やがて学校を焼き払ってしまう。

見どころは大きく2つあって、ひとつは主人公リフの趣向に代表されるロックネタだ。冒頭で校内中にラモーンズの曲を流し、自宅の部屋ではボブ・デイランやストーンズ、フー、などのアルバムを手に取り、壁にもアーティストのポスターが貼られまくっている。一方校長の方も、ロックが如何に有害かをネズミで実験。音量を上げるとネズミが暴走してしまうのだが、そのレベルゲージにツェッペリンやフーなどの名前があって、最大値のところにラモーンズの名前がある(笑)。

もうひとつは、ラモーンズのメンバー4人が本人役で出演していることだ。迫力満点のライヴのシーンはもちろんのこと、ピンクのキャデラックに乗って歌いながら登場するシーンや、リフのイマジネーションの世界での演奏シーンなど、見せ場は満載。ニューヨークパンクのアーティストについては70年代当時の映像がほとんどない状況だが、1979年作のこの映画は、ラモーンズのプロモーションビデオとしても楽しめるし、80年代のMTVを先取りしているようにも思える。

鑑賞後、ネットで情報を捕捉した。まず、個人的に知らなかったがためにびっくりしたことがひとつあった。劇中『Smokin' In The Boy's Room』が流れるのだが、今までワタシはモトリー・クルーのオリジナルだと思っていた。ここで流れていたのは、ブラウンズヴィル・ステーションというバンドの曲で、こちらの方がオリジナルだった。そしてもうひとつ、この映画に共感し主人公リフ・ランデルの名前をまんま引用した、ザ・リフ・ランデルズというガールズパンクバンドが存在することだ。

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