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宇宙の騎士テッカマン

公開日: : 最終更新日:2022/03/08 タツノコプロ

宇宙の騎士テッカマン

21世紀、人類は宇宙進出を始めていたが、環境破壊によって地球の寿命はあと3年とされていた。宇宙開発センターの天地局長らは、人類を他の惑星に移住させる計画を担っていた。そこへ、全宇宙征服を企むワルダスターが攻撃を仕掛けてくる。

天地はスペースナイツを結成し、南城二はテッカマンに変身。サンノー星人で母星が危機に瀕しているアンドロー梅田も、地球側に協力するスタンスをとる。父をワルダスターに殺され異星人を憎んでいる城二と、自ら地球を汚染させている地球人に批判的なアンドローとは何度も対立するが、徐々にお互いを支え合うようになる。

1975年に放送されていた、タツノコプロ制作のSFアニメになる。『ガッチャマン』『キャシャーン』『破裏拳ポリマー』といったシリアス路線で、個人的には中世騎士風のテッカマンのスーツがとてもカッコよく感じられた。活動限界があることや、最大の武器ボルテッカを使うと消耗し命の危険にさえさらされること、変身のときに城二が苦しんでいるように見えたことなど、万能のヒーローにしていない設定にも好感を持っていた。

番組は残念ながら人気が振るわず、1年間放送の予定が半年で打ち切られてしまった。ラストは、スペースナイツがリープ航法で人類を移住させる惑星に向かって出発し、ワルダスターの攻撃をテッカマンだけが食い止める。テッカマンが敵の母船に突っ込む直前に、静止画になって終わっている。

声優は、南城二にガッチャマン大鷲のケンの森功至、天地局長に内海賢二、アンドローに山田康雄。山田がルパン三世以外の声優を務めるのは極めて稀だ。また、美術監督は中村光毅、メカニックデザインは大河原邦男だ。ふたりとも当時はタツノコプロの社員だったが、その後独立し、『機動戦士ガンダム』の制作に参加している。

やザクをロボットとは呼ばずモビルスーツと呼んでいるのは、ロバート・A・ハインラインの小説『宇宙の戦士』に出てくるパワードスーツに着想を得ている。そしてテッカマンも、(結果的に)パワードスーツから影響を受けた設定だと思っている。

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