アントン・コービン 伝説のロック・フォトグラファー(2012年)
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最終更新日:2025/02/21
Joy Division U2, クリント・イーストウッド, ジョイ・ディヴィジョン, トム・ウェイツ, ビョーク, マイルス・デイヴィス, ルー・リード
ロックアーティストを撮り続けたフォトグラファー、アントン・コービン。その人のドキュメンタリー映画を観た。
デジタルカメラは使わず、ポラロイドやフィルムでの撮影に拘るコービン。アナログの質感を、大事にしているように見えた。使用していたカメラは、ドイツのライカだった。
登場する被写体アーティストは、u2、デペッシュ・モード、ルー・リード、ビョークなど。ボノやマーティン・ゴアは、インタビューにも応えている。ルー・リードは、メタリカと組んでアルバム制作をしていた時期だったようだ。
コービンは映画監督も務めていて、ジョイ・ディヴィジョン/イアン・カーティスの伝記映画『コントロール』は観たことがある。イアンの半生にスポットを当てた作品でありながら、人物像を掘り下げるというより、絵画や写真のようなアートを思わせる描写の作品だ。
手掛けた作品はどれも芸術的だが、コービン自身の半生は孤独感に包まれている。オランダで牧師の子として生まれたが、愛されることを知らずに育った様子だ。学校をドロップアウトしてフォトグラファーになったことを父がどう思っているか気にかけるなど、繊細な一面を覗かせる。本人や妹のインタビューはあるが、パートナーの姿はなく、恐らく結婚はしていないと思う。
個人的な注目は、劇中にちりばめられるコービンが撮影した写真だ。エンドロールのときに、改めて写真と被写体が紹介される。上記のアーティスト以外にも、マイルス・デイヴィス、クリント・イーストウッド、トム・ウェイツ、1983年のデヴィッド・シルヴィアンらの写真があった。
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