デューン(少しネタバレ)
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最終更新日:2023/12/17
デューン/砂の惑星 IMAX, ティモシー・シャラメ, ブレードランナー, マーベル
原題タイトルが『DUNE Part One』になっていたとはいえ、2時間半を費やした末に戦いはまだ始まったばかりだ的な終わり方だった。ストーリーは、1984年版途中までとほぼ同じ。ワタシは未読だが、恐らくフランク・ハーバートの原作に沿っているのだろう。
imaxで観たこともあるが、映像はさすがに素晴らしく、昨今のSF映画にひけを取っていない。デューンこと砂の惑星アラキスの砂漠の光景は、とても美しかった。エンドロールで確認したところ、ヨルダンとアブダビでロケを行っているので、CG加工もされているとは思うが、あの地形と見渡す限りの砂漠は、地球上に存在していることになる。
キャストはかなり豪華だ。主人公ポールを、ティモシー・シャラメ。色白で美形で細身でと、こりゃ人気出るわと納得させられる。もちろん見た目だけでなく、役として精悍な表情や時に見せる寂しそうな表情は、アトレイデス伯爵家の将来を担う宿命に対する覚悟と戸惑いをにじませている。アクションシーンもサマになっていて、ハリウッドの次世代を担う俳優と思わせてくれる。
ポールの父レトがオスカー・アイザック、母レディ・ジェシカがレベッカ・ファーガソン。2人とも、ティモシー・シャラメの親役としては若すぎる。オスカー・アイザックは頭髪や髭を白髪混じりにしてはいるが、レベッカ・ファーガソンには少し違和感がある。が、ジェシカは人の心を操る術を持ち、それをポールにも指導している。終盤はポールと行動を共にするのだが、母子の男女ペアというのはとても珍しい気がする。
ポールの友人でもある軍人ダンカンは、ジェイソン・モモア。『アクアマン』でのアーサー役が記憶に新しく、ここではアトレイデス家に忠誠を尽くし、身を盾にして戦う男気を見せてくれる。アトレイデス家の軍司令官ガーニイは、ジョシュ・ブローリン。『アベンジャーズ』のサノスの人だ。DCとマーベルのキャラクターを演じた人が、共にティモシー・シャラメを支えているのが興味深い。
アラキスの先住民フレメンの指導者にハビエル・バルデム、フレメンの女性でポールの夢には何度も登場するチャニをゼンデイヤ。アトレイデス家と敵対するハルコンネン男爵の甥ラッバーンは、デイヴ・バウティスタ。監督は、『メッセージ』『ブレードランナー2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴだ。
本作はもともと2部作構想であることを、観終わった後にパンフレットを読んで知った。皇帝もファイドも未登場なので、「Part Two」が流れずに公開されることを期待している。
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