*

EX MACHINA -エクスマキナ-(2007年)

公開日: : 最終更新日:2021/09/22 APPLESEED

EX MACHINA -エクスマキナ-(2007年)

人間とバイオロイドが共存する都市オリュンポスにおいて、特殊部隊ES.W.A.T.の隊員として活動する女兵士デュナン。かつての恋人ブリアレオスは今はサイボーグだが、あるとき任務中にブリアレオスがデュナンをかばって傷を負い、デュナンには新たなパートナーが充てられる。その男テレウスは、ブリアレオスの遺伝子を元に作られたバイオロイドで、顔も性格も人間のときのブリアレオスそっくりだった。

オリュンポスを中心としてテロが相次ぐようになり、オリュンポスを統括しているアテナは衛星統括を提案し実施に至る。がしかし、バイオロイドばかりでなく人間をもコントロールするテロが加速し、ブリアレオスは治療の際ケスナー博士によって「仕込み」をされたがために暴走してしまい、ES.W.A.T.から追われる身となってしまう。

2004年公開の前作『APPLESEED』も全編CGだったが、それから3年を経たことでCG技術は更に向上し、オリュンポスの景観やスピード感溢れる戦闘シーンなどは、ほとんど実写と言ってもいいぐらいのリアルさと迫力がある。人間やバイオロイドの動きがカクカクしているのは致し方ないが、それさえ気にしなければビジュアル的には非常に完成度が高い。ネーミングはやはりギリシャ神話からの引用が見られ、今回は「ポセイドン」が決戦の舞台になっている。

今回は登場人物の相関関係もより深く突っ込んでいて、デュナンとブリアレオスは親密さを隠さないようになり、ブリアレオスの生き写しと言っていいテレウスの存在も、当初デュナンは認めようとはしなかったが、任務を果たす中でお互いを認め合うようになり、つかず離れずのちょうどいい塩梅の関係になっていく。アテナやヒトミは明らかに前作と顔が違っていて、バイオロイドは時の流れに合わせて適度にリニューアルされるのかな、なんて思った。

技術が高度化した未来社会を舞台としながら、あくまでテーマは人間の尊厳に定めていて、人間・デュナン、サイボーグ・ブリアレオス、バイオロイド・テレウスの共存共栄により、よりベターな未来を模索するという方向性に仕上がっているのが、観ていて気持ちが良かった。

関連記事

APPLESEED(2004年)

22世紀の未来、非核戦争後の世界に作られた理想都市オリュンポスに、女兵士デュナンは連れてこら

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑