フジロック’21(Fuji Rock Festival)を振り返る(2) – アーティスト編
洋楽を中心に聴いているワタシが、全員日本人アーティストのフジロックで果たして満たされるのかと、行く前までは不安だった。しかし、結論としてはすっごく楽しかった。去年、配信ライヴはいくつか観たものの、生ライヴとなると約1年半ぶりだったこともあっただろう。自分はライヴに飢えていたのだと、気づいてしまった。
【期待以上によかった】
ナンバーガール、metafive、電気グルーヴ、スピンオフ四人囃子、The Birthday
【期待通りによかった】
坂本慎太郎、OKAMOTO'S、MISIA、envy
【儲けもの】
ムジカ・ピッコリーノ、ドレスコーズ、AJICO
【まずまず】
平沢進、LITTLE CREATURES、Char、cero、秦基博
【理解不能】
FINALBY( )
観たアーティストは、各日6組ずつで計18組。ステージ別にすると、グリーンステージ5組、ホワイトステージ8組、フィールド・オブ・ヘヴン4組、ジプシー・アヴァロン1組。今年は奥地への滞在が多かった一方、レッドマーキーには一度も行かなかった。
事前に予定を立てた時点で、バッティングがいくつかあった。まず3日目のMISIAとカルメン・マキだが、後者に新型コロナ陽性者が出てキャンセルとなり、MISIAに専念することができた。
悩ましかったのは、2日目の夜だ。もともとは、ヘヴンのROVOを前半だけ観て移動し、レッドマーキーでSPELLBOUNDSを観る計画にしていた。がしかし、初日の終わり頃になって考えを変え、ナンバーガールに絞ることにした。
当初ナンバーガールをスルーしようと考えたのは、10月のぴあアリーナイベントのチケットが取れていたためだった。がしかし、イベントでは短縮版になることが想定されること、単独公演のチケットが争奪戦になっていて入手困難状態なこと、今回ならフルパフォーマンスになることから、考えを変えた。彼らのパフォーマンスは、個人的に今年のフジロックのベストだった。彼らがライヴによって手を抜くことなど考えられないが、にしてもこの夜のパフォーマンスは素晴らしかった。
SPELLBOUNDはまだ始まったばかりのバンドなので、今後も観られるチャンスはあると信じている。
過去に観たことのあるアーティストについては、そのときのことが自然に脳裏によみがえってきた。10年ぶり、20年ぶりに観るアーティストもいて、彼らが解散せずサヴァイヴしてくれていることが嬉しくなった。完全な初見となったのは、秦基博、MISIA、ドレスコーズだった。
小山田圭吾が例の件でコーネリアスがキャンセルとなり、METAFIVEも小山田や高橋幸宏が活動不能となったことなどから、LEO今井と砂原良徳のユニット状態になり、2名のサポートを得てのライヴとなった。もちろん本来の6人編成のMETAFIVEとは異なるが、にしても群を抜いてカッコよかった。演奏が終了し、去り際にLEO今井が「緊急事態中のMETAFIVEでした」と言ったのが、意味深であり、また洒落が効いていると思った。自宅に帰る際、車中のBGMとして真っ先に『META』をセットした。
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