恋をしましょう(1960年)
劇団員として、日々レッスンに励むアマンダ。事業に成功し富と地位のある実業家コフマンは、自分を皮肉ったミュージカルがあることを知る。そのレッスンを覗きに行って見かけたアマンダに惚れ、最初は自分の地位を使って食事に誘おうとする。しかし、アマンダはコフマンを本人だと思わずよく似た人として接し、またコフマンは成り行きで劇団に入団することに。結局、コフマンは身分を明かすタイミングを失ったまま、アマンダに接近する。
地位や身分を超えた恋愛という、よくある話ではある。アマンダをマリリン・モンローが、コフマンをイヴ・モンタンが演じている。最初は社長としての威厳ある態度を誇っていたコフマンが、なんとかアマンダに気に入られようと奮闘するさまが、コミカルであると同時に応援したくもなる。2人の行方をはらはらしながら見守る、コフマンの会社の経営陣の姿も微笑ましい。
明るく活発な劇団員というキャラクターは、モンローのゴージャスなイメージとはかけ離れているが、演じている彼女はなんだかとても健気に見える。ストーリー展開のテンポもいい。ラストに描かれるアマンダのコフマンに対する想いが微妙な気はするが、作品としてはかなり楽しめた。
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