ビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)『Solid Gold Hits』
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最終更新日:2021/05/04
Beastie Boys
ビースティ・ボーイズは、シングル・コレクション『Solid Gold Hits』を2005年にリリースしている。ほぼ発売時に購入したものの、当初期待度は薄かった。というのは、ビースティーズは既に『The Sounds Of Science』という優れたアンソロジー盤をリリースしていて、時系列的にそれと本盤との間にあるオリジナルは『To The 5 Boroughs』1枚だけだからだ。またベスト/コンピレーションものかよ、という感はどうしても拭えなかったのだ。
まずCDだが、シングルカットされた曲が年代順ではなくランダムに配置。まさにビースティーズの定番曲が揃い、入門盤としてはうってつけだ。『Body Movin'』は、ファットボーイ・スリムのリミックスバージョン。また日本盤のみ、ラストに高木完をフィーチャーした『rrnn』が収録されている。
ブックレットには、結成からリリース時までのバンドヒストリーが掲載。ニューヨークのイメージが強い彼らだが、一時はカリフォルニアに拠点を移していたこともあったそうだ。ほかにも、グランドロイヤルの設立・活動・閉鎖、チベタン・フリーダム・コンサートの主催など、活動はいちアーティストとのしての域を超えている。来日公演も記載されていて、情報としてありがたい。初来日は1987年で、東京は後楽園ホールで敢行したそうだ。スチャダラパーをはじめとする日本のヒップホップ勢や音楽評論家によるコメントも寄せられていて、洋楽アーティストのアルバムのライナーノーツとしては、かなり充実している。
そしてDVDだが、CDの曲順と全く同じ配置でPVが配置されている。PVといえば、やはり『Video Anthology』というDVD作品が既にリリースされていて、コチラとのダブりが気になった。が、実際観てみてわかったのだが、思った以上にダブりは少なく、そしてビースティーズならではの、一見チープでユーモラスながらも醒めた視点を感じさせるPVが満載だ。そしてふと思ったのだが、ビースティーズほどPVを作りまくっているアーティストは稀なのではないかということ。今回のが15曲、『Video Anthology』が全18曲で、うちダブりは4曲。『Brass Monkey』のPVは、2004年10月9日のマジソンスクエアガーデン公演から流用したライヴ映像なのだが、それでも合計で実に28曲分ものPVを作っていることになる。これってすごい。
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