*

ニルヴァーナ(Nirvana)『Live At Reading(DVD)』

公開日: : 最終更新日:2021/04/08 Nirvana ,

ニルヴァーナ(Nirvana)『Live At Reading(DVD)』

2009年11月に発売された、92年レディングフェスでののライヴDVDを観た。CDでもDVDでもリリースされているライヴになる。

冒頭、カート・コバーンがパジャマ姿で車椅子で登場。これはフェイクだが、この後始まった演奏は装飾も演出もない、シンプルなスタイルでのものだ(何曲かでローディーらしき兄ちゃんがステージ上で踊ってはいたが)。立ち位置は、カートがステージ向かって右、クリス・ノヴォゼリックが左、そして2人の中間後方にデイヴ・グロールという具合。長身のクリスと小柄なカートのコントラスト、そしてやたらだだっ広く見えるステージと、詰めかけた大勢のオーディエンス。巨大野外でのニルヴァーナは果たしてどうよ?という不安がよぎったものの、しかしそれはものの数分で打ち消されることに。

時期的には『Nevermind』と『In Utero』との間になり、お馴染みの曲がこれでもかとばかりに演奏され、当時は未発表曲だった『In Utero』からの曲もいくつか披露されている。しかし、決して張り詰めた空気が漂うのではなく、カートが、妻コートニー・ラヴへの批判に心を痛め、オーディエンスに「コートニー、アイ、ラヴ、ユー」と言わせたり、クリスにジョークを言うのを頼んだり、と、力を抜いたところも感じられる。カメラがカートをフォローしまくるのは致し方ないが、たまに確認できるドラムセットの中のデイヴを観るとき、この人の現在のでの活躍ぶりが頭に浮かび、感慨深いものがある。

『Live! Tonight! Sold Out!』は複数の公演をごちゃまぜにした言わば企画モノのDVDで、ひとつの公演まるまるというのはこれが初だ。よって、ニルヴァーナのライヴを擬似体験できる、うってつけの映像と言える。完璧なライヴとは少し違うが、ファンならずとも1度は観ておくべき映像ではないだろうか。

関連記事

ニルヴァーナがポール・マッカートニーを迎えて再結成『121212 ニューヨーク、奇跡のライブ』

2012年10月、ハリケーン「サンディ」によってアメリカ東海岸のニュージャージー州とニューヨ

記事を読む

あれから20年

今年2014年の20年前は、1994年。当時はそんな実感はなかったが、今振り返ってみると、タ

記事を読む

ニルヴァーナ(Nirvana)『MTV Unplugged In New York(DVD)』

ニルヴァーナが出演したMTVのアンプラグドは、93年の秋に放送されている。音源の方はカート・

記事を読む

ニルヴァーナ(Nirvana)『Classc Albums : Nevermind』

ロックの名盤アルバムが如何にして作られたかを検証する、『クラシック・アルバムズ』シリーズ。ワ

記事を読む

ニルヴァーナ(Nirvana)『With The Lights Out』

ニルヴァーナのボックスセットが、2004年11月にリリースされた。未発表音源満載の3枚組で、

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑