村上”ポンタ”秀一さん死去
村上”ポンタ”秀一さん(以下ポンタさん)が、3月9日に亡くなられた。脳出血の一種である視床出血により、2月から入院されていたそうだ。70歳だった。
今更言うまでもなく、ポンタさんは日本を代表するセッションドラマーだった。ワタシは言及することはできないが、その技術および姿勢は、多くのアーティストから求められた。井上陽水や山下達郎といった大物からゴールデンボンバーまでと、広く多岐に渡って共演していた。
芸能界との距離の取り方も、絶妙だった。ロック系のアーティストがマスメディアに出る出ないの判断は、(もちろん人にもよるが)今でも微妙なことがあるし、出ても馴染むときと馴染まないときがある。しかしポンタさんは、テレビにもふつうに出演し、メディア側に寄せることもなく、自身のスタンスが揺らぐことはなかった。
はて、ワタシはメディアでポンタさんを何度もお見かけはしているが、生でポンタさんを観たことがあっただろうかと思い、少し焦った。もしかすると、ポンタさんと認識していないままに、どれかのフェスで観ているのかもしれない。というわけで、自分のライヴ歴を振り返ってみると、あった。
2004年にクロスオーバージャパンという、フュージョン系のフェスが代々木体育館で開催され、それに足を運んでいた。約10組のアーティストが出演し、ポンタさんは深町純のバンドと、ヘッドライナー角松敏生のバンドでドラムを叩いていた(ポンタさんは、角松との共演は多い)。
ポンタさんの訃報を受け、多くのドラマーがお悔やみの声を発していた。ポンタさんが旅立ったことにより、日本のすべてのドラマーのランクは、ひとつ上がったと言っても過言ではないのではないだろうか。謹んで、ご冥福をお祈りいたします。
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