エースをねらえ!(アニメ版)
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最終更新日:2021/03/17
エースをねらえ!
主人公岡ひろみは西高に入学。名門テニス部入りするがテニスの経験自体は全くなく、エースの「お蝶夫人」にあこがれて楽しく部活動ができればと考えてのことだった。それがコーチの宗方によって選手に選ばれ、部員はもちろん本人もとまどうばかり。岡の代わりに選手から漏れてしまった上級生の音羽が、岡をいじめてる。
ワタシがこのアニメを最初に見たのは恐らく小学生のときで、そのときはこの場面を、主人公をいじめる嫌な上級生というふうにしか見ることができなかった。がしかし、改めて見てみると、その上級生の気持ちが痛いほどにわかる。そりゃそうだろう。既に選手として大会で戦ってきている自分が訳もわからず落とされてしまい、しかも代わりに選手に抜擢された1年生は全くのド素人。これを面白くないと思うのは当たり前だ(落とされた理由は後に宗方から伝えられ、また本人には別の運命も待っている)。
しかし、少女マンガというのはその世界観がすごい。男も女も目がキラキラ光ってるし、突然背景が花だらけになるし、高校生なのにお蝶「夫人」だし、おまけに金髪だし、とツッコミどころ満載だ。たぶん姉か妹がいればそうした甘酸っぱさをもっと身近に体験できていたのだろうが、ワタシは弟と男2人兄弟で育って来たので、なおのことそう感じるのかもしれない。
ただ、そうした少女マンガの美意識を踏襲しつつもこのマンガにはスポ根的な要素が見え隠れしていて、要所要所で宗方が岡に向かってつぶやくことばは、そのままワタシたちの実生活にまで響くことがある。宗方の一見冷酷そうな人間性が、実は病と戦いながらギリギリのところで生き抜いているがゆえのものであることが徐々に明らかになり、感動を帯びながら物語は進んで行く。
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