*

I SHOT ANDY WARHOL / アンディ・ウォーホルを撃った女(1996年)

I SHOT ANDY WARHOL / アンディ・ウォーホルを撃った女(1996年)

実話をもとにした作品で、1968年にを狙撃して重傷を負わせた、ラディカルなフェミニストだったヴァレリー・ソラナスの半生を描いている。

ヴァレリーが警察に自首するところから始まり、半生を回想する格好に。大学時代にレズビアンに目覚め、その後ニューヨークに出て生活のために売春しつつ、極端なフェミニズムに寄った戯曲を書き上げてその発表の場を探すうちにウォーホルと知り合う。ヴァレリーはファクトリーに出入りするようになるが、ウォーホルはヴァレリーを相手にせず、苛立つヴァレリーはやがて拳銃を手に入れる。

ヴァレリーは実はとても頭がよく回転も早いのだが、極端な思想を有し自己顕示欲が強いあまり、人とうまくやっていけない。アンダーグラウンドの世界に入っていくのは、そんなヴァレリーを相手にしてくれるのは、マイノリティーの人たちくらいだからだろうか。

ウォーホルはポップアートの巨匠ともてはやされ、常に多くの取り巻きがいることはいるが、自身はいつもどこか悲しそうで、この世にいてこの世にいないような雰囲気を出している。しかし、ヴァレリーがウォーホルを狙う場面では命乞いをしていて、生への執着はあったのだと思わせてくれる(少なくともこの作品の中では)。

ヴァレリーはリリ・テイラーという人、ウォーホルはジャレッド・ハリス(「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」のモリアーティ教授役)が演じている。そして、ワタシがこの作品を観ようと思ったのは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド役でヨ・ラ・テンゴが出演していると知ったからだった。ファクトリーで開催されたパーティでが演奏しているシーンがあったが、ヨ・ラ・テンゴのメンバーかどうかまでは判別できなかった(汗)。

関連記事

アメリカン・ポップ・アート展(2013年9月)

アメリカン・ポップ・アート展(2013年9月)

ハリー・ポッター展を観るべく地下鉄で六本木駅に着いた際、「アメリカン・ポップ・アート展」なる

記事を読む

ファクトリー・ガール(2008年)

1960年代半ば。学校を中退し、画家を志してニューヨークに渡ったイーディ・セジウィック。その

記事を読む

アンディ・ウォーホル展(2014年2月)

アンディ・ウォーホル展(2014年2月)

六本木ヒルズの森美術館で開催されている、「アンディ・ウォーホル展」を観に行ってきた(現在は終

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑