MW-ムウ- 第0章-悪魔のゲーム-
手塚治虫原作の社会派作品『MW』が、2009年に実写版映画として公開された。公開日の少し前、映画で描かれる物語の3ヶ月前という設定の、テレビスペシャル「第0章」が放送されていた。
不況で職を失った青年隆志は、知人のつてで運び屋をすることに。しかし、それは結城美智雄がMWの情報を知るための手だてのひとつに過ぎなかった。隆志は親に捨てられ孤児院で育つが、実は父親は生きており、亡くなった母は雑誌記者でMWの謎を追っていた、という筋書きに。ある日運び屋のルールを破った隆志は、結城の差し金で2人の男のうちひとりを殺すよう仕向けられる。どちらかひとりは隆志の実の父、もうひとりは隆志の母を殺した男だった。
隆志を佐藤健、隆志の幼馴染みのゆかりを谷村美月、隆志に運び屋を斡旋する男を小出恵介。映画本編の主人公結城の玉木宏も、ちょこっと登場する。
映画本編にリンクしていく話ということもあるのか、手塚の原作では全く描かれていないオリジナルストーリーである。ワタシは、劇場版よりも先にコチラを観た。知りえた情報から察するに、劇場版は原作に忠実というよりは、原作にアイディアを得ただけでかなり独自性を出しているようだ。原作は一通り読んでいて、手塚には珍しい社会派の作風だ。主人公は犯罪者であり、アンチヒーローだ。
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