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ワンダーウーマン1984(ネタバレあり)

ワンダーウーマン1984

1984年。ワシントンD.C.のスミソニアン博物館で学芸員として働くダイアナ・は、新任学芸員バーバラが鑑定を依頼された謎の石に興味を持つ。石にはラテン語で「何でもひとつだけ願いが叶う」と書かれていて、ダイアナは最愛の人との再会を、バーバラはダイアナになりたいと望んだ。翌日、それまで地味で目立たずあわて者だったバーバラは、周囲を惹きつけるようになり、また力がみなぎっていた。

実業家のマックス・ロードは、寄付を口実に博物館に出入りするようになり、バーバラをそそのかして石を持ち出す。派手な宣伝活動とは裏腹に、実は会社経営に窮していた。謎の力を持つ石について以前から研究し探していたマックスは、自分が石になりたいと望む。石はその場で粉々になり、マックスは相手の望みを叶える能力を得る。自社の従業員を増やし、石油が各所で採掘されるようになる。一方、ダイアナの目の前には、死に別れたはずのスティーヴが他人の体を借りて現れる。

DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)としては9作目だが、単体作品としては2017年公開の『ワンダーウーマン』に続く2作目だ。世界観は、時間軸的にも劇中の設定も前作を継承していて、この作品さえ押さえていれば、DCEUの他の作品は観ていなくても対応できる。とはいえ、前作は第一次世界大戦中の1917~1918年で、世界は戦時中から冷戦末期へと大きく変わっている。なぜ時代を1984年に設定したのかは、正直言って観終わった後でもよくわからない。

謎の石の力がマックスを通してエスカレートし、世界を巻き込んだ危機に直面するというのが、ストーリーの本筋だ。しかし劇中における本筋は、ダイアナとスティーヴとの再会にあるのではと思う。

再会直後は、近代化した街並みの戸惑うスティーヴを、ダイアナがエスコートする。これは、前作で外の世界に出て戸惑うダイアナを、スティーヴがフォローするのと対比を成している。スティーヴのファッションチェックをダイアナがするコミカルなノリは、描写として必要なのかと思ったが、後半にダイアナが辛い選択を迫られる際、楽しかった時間として生きてくる。

2人は、マックスを止めるべく行動を共にし、前作のようないいコンビぶりを発揮する。しかし、石の力で望みが叶うとその代償が必ず発生し、ダイアナの場合は能力が落ちることだった。この状態を脱するには、望みを破棄するという意思表示をすること。それはスティーヴとの別れを意味するのだが、この状況が長く続かないことはスティーヴの方が自覚していた。

ダイアナの、スティーヴのは、もちろん前作から続投。バーバラはクリステン・ウィグという人で、ワタシが観たことのある作品だと『宇宙人ポール』でヒロインのルースを演じていた。マックスはペドロ・パスカルという人で、『キングスマン:ゴールデン・サークル』でステイツマンのひとりウイスキーだった(覚えていない/汗)。

予告編のときに流れていた、『Blue Monday』は、本編では流れなかった。あれれ。

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