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スピード(1994年)

公開日: : 最終更新日:2020/11/24 スピード ,

スピード(1994年)

ロサンゼルス。市民を乗せて乗降中のエレベーターに爆弾が仕掛けられ、特殊部隊SWATが市民を救う。犯人は逃亡し、今度はバスに爆弾を仕掛け、SWATに挑戦を挑んできた。バスは、時速50マイル(約80キロ)以下になると爆発する仕組みになっていた。

SWATのジャックはハイウェイ走行中のバスに乗り込むが、乗客のひとりが発泡してしまい、運転手が重傷を負ってしまう。乗客のひとりアニーが成り行きでハンドルを握ることになり、ジャックは彼女や乗客をなだめつつ、爆弾の解体を試みる。

ジャックを、アニーを。キアヌは短髪で若々しく、後のブレイクを知っていて観ると、なんだかまぶしい。サンドラ・ブロックは今とあまり見た目が変わらず、強気な性格の中に優しさを見せるキャラクターは、このときから馴染んでいる。

爆弾魔は元警察の爆弾処理班で、自身への配慮が薄かったことを逆恨みするハワードで、デニス・ホッパーが演じている。大物対若手の対立構造にキアヌもサンドラも見事に応えていて、この作品は2人にとって飛躍のきっかけになったはずだ。

監督はヤン・デ・ボンで、それまで「ダイ・ハード」「ブラック・レイン」「レッド・オクトーバーを追え!」などで撮影を担ってきたが、本作が初監督になる。

バスが常に高速で走り続けなければならないというシチュエーションは見事だし、途中道が途切れるというハプニングが用意されていたり、空港の滑走路をぐるぐる回ることでしのいだりするなど、緊迫感が常に持続し、観ていて飽きることがない。敵が組織ではなく単独犯というのも、新鮮に感じた。

最初にアニーが、そしてジャックも発する「極限状況で始まった恋は長続きしない」という台詞は、次作への明確な伏線にもなっている。また、ジャックがバスに乗り移る際に、付近を走っていたオープンカーに乗り込んで運転手にあれこれ指示するのだが、実はコレも伏線だった(ことが、次作を観るとわかる)。

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