レッド・オクトーバーを追え!(1990年)
冷戦時代、ソ連の新型原子力潜水艦レッド・オクトーバーが艦長ラミウス指揮のもと出航する。ラミウスは無断で艦長室に入ったKGBの士官を絞殺し、ソ連の命令書を破棄。訓練と艦の性能確認という偽の命令内容を乗組員たちに伝え、実行する。
レッド・オクトーバーの航行は、当然アメリカも掴んでいた。核ミサイルによる攻撃を危惧する声もある中、CIAの情報分析官のジャック・ライアンは、ラミウスがアメリカへの亡命を考えているのではと推測する。
劇場公開は冷戦終結直後だったが、劇中は冷戦真っ只中だ。米ソの緊張をレッド・オクトーバーを軸にして描き、ソ連は亡命を阻止するのが困難と見るやアメリカが攻撃するよう仕向けてくる(もしアメリカがそうしてしまえば、たちまち戦争に発展してしまうだろう)。
艦長ラミウスをショーン・コネリー、副長をサム・ニール、ライアンをアレック・ボールドウィンが演じている。ショーン・コネリーはさすがの貫禄だが、序盤で自ら手を下してKGBを殺害したのには少し驚いた。サム・ニールの副長役は、序盤に艦内で亡命後の夢をラミウスに語るが、それは死亡フラグだった。
アレック・ボールドウィンは当時若手ホープ的存在だったと思われるが、その後決定的な役や作品に巡りあっていないように見える。近年は「ミッション:インポッシブル」の「ローグ・ネイション」「フォールアウト」で、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントの上官役が記憶に新しく、役に似合う恰幅のいい体型や白髪混じりの風貌になっている。トム・クルーズとは実年齢でたったの4歳差だが、見た目が違いすぎる(いや、むしろトム・クルーズが若々しすぎるのかも)。
本作には小説の原作があり、ジャック・ライアン・シリーズになっている。ハリソン・フォードやベン・アフレックが演じている劇場用作品もあるとのことだ。
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