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RED(2010年)

RED(2010年)

元CIAの腕利きエージェントだった、フランク・モーゼズ。現在は引退して年金暮らしで、年金課のOLサラと、電話で他愛のない話をするのが楽しみだ。クリスマスが近いある日、モーゼズは武装したコマンドに命を狙われるが、撃退。やがて、その相手がCIAの若きホープ、クーパーであることを知り、対抗すべく、同じく引退していた元スパイたち、ジョー、マーヴィン、ヴィクトリア、イヴァンらとコンタクトをとる。

タイトルのREDとは、Retired Extremely Dangerous(引退した超危険人物)の略。ジョーはフランクの上官、マーヴィンは兵器の扱いに優れ、ヴィクトリアはMI6の女スパイで狙撃の名手、イヴァンは元フランクの仇敵でヴィクトリアとは許されぬ仲、という、いずれも一筋縄ではいかない曲者ばかり。そして高齢。ド派手なアクションシーンはほとんどないが、相手のウラをかくスパイならではの頭脳戦、そして銃撃戦が繰り広げられる。そして、なぜフランクが(そしてジョーも)命を狙われるのか、黒幕が誰なのかも、やがて明らかになる。

フランクを、ジョーを、マーヴィンをジョン・マルコビッチ、ヴィクトリアを、サラをメアリー=ルイーズ・パーカーというのが主なキャスト。彼ら高齢者を相手にするクーパーは、『スター・トレック』にも出演していた。フランクらがなぜ命を狙われるかの秘密を知る軍需企業の社長が、なんと『未知との遭遇』のリチャード・ドレイファスだった(オープニングとエンディングのクレジットで名前は見かけたが、顔を見てもわからなかった/汗)。

原作はコミックだそうで、場面となる街が変わるときや、エンディングに入るときのアイキャッチは、もろにアメコミ風だ。序盤は何が起こるのかがよくわからなかったが、少しずつ明らかになり、巻き込まれてしまったサラが曲者たちにそれとなく順応していくのも痛快。殺伐とした雰囲気にはならず、湿っぽくもならない。あれこれ考えることなく、気楽に楽しめる作品だ。

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