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007 リビング・デイライツ(1987年)

公開日: : 最終更新日:2023/02/14 ティモシー・ダルトン

007 リビング・デイライツ(1987年)

訓練中のMI6諜報員が何者かに殺害され、ジェームズ・ボンドは格闘の末その男を返り討ちに。その後ソ連のコスコフ将軍が、亡命の協力をMI6に依頼。ボンドは東側のチェコスロバキアにてコスコフをサポートし、西側オーストリアへの亡命に成功させる。

MI6に保護されたコスコフは、諜報員殺害の黒幕はKGBのプーシキン将軍だと明かす(その後、殺し屋ネクロスに奪還されてしまう)。しかし、実はコスコフには武器商人とのつながりがあり、ソ連の公金を横領。プーシキンを狙わせることで、自身への疑惑をうやむやにしようとしていた。ボンドは、コスコフ亡命時に見かけたチェリストの女カーラに接近。彼女は、コスコフの支援を受けていた。

長らくボンド役を担っていたロジャー・ムーアに代わり、ティモシー・ダルトンが4代目ボンドとなった。前作「美しき獲物たち」公開時で、ムーアは57歳。今回のダルトンは本作公開時で41歳で、いちおう若返りを図っている。マネーペニー役も交代し、若い女優になっている。ダルトンのボンドは、時に感情をむき出しにする熱血漢。いちおう女好きの設定らしいが、ムーアや時ほどでもなく、中途半端な印象を受ける。

ボンドガールのカーラは、マリアム・ダボという人が演じている。役柄としては一般人で、コスコフを信頼していたがゆえに利用されてボンドと共に捕らえられ、その後はボンドと行動を共にすることに。諜報員でもなくなんら訓練も受けていないが、クライマックスではジープごと飛行機に乗り込み、成り行きでその飛行機を操縦までしてしまう(スタントを使っているとは思うが)。

ボンド役交代により、武装アストンマーチンが復活。ミサイルを発射するわ、ホイールからドリルが出て横付けされた敵のクルマのタイヤをバーストさせるわ、観ていて痛快だ。ムーアのボンドは一度も運転することがなく、ショーン・コネリーのボンド以来だろう。

舞台は、後半にはウィーン~モロッコのタンジールと移り、クライマックスの舞台はアフガニスタンの砂漠だ。ソ連軍とアフガニスタンゲリラとの対立をかぶせてきたのは、当時の国際情勢を反映させたのだと思う。

タイトルは、「意識、正気」といった意味だそう。また、オープニングテーマをa-haが、エンディングテーマをプリテンダーズが、それぞれ担当している。テーマ曲2曲は、シリーズ初とのことだ。

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