炎のギタリスト ジミ・ヘンドリックス(2000年)
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最終更新日:2020/09/17
Jimi Hendlix ザ・フー, ジミ・ヘンドリックス
ジミ・ヘンドリックスの伝記映画で、メディアの取材を受けて自身の半生を回想するという構成になっている(この取材の数日後、睡眠薬の過剰摂取によって亡くなってしまう)。
子供のとき、父親に初めてギターを買ってもらったこと。父と母が仲違いしていて、母が家を出て行ったこと。リトル・リチャードのバックバンドのメンバーになるが、リチャードより目立ちすぎてしまい、クビにされてしまったこと。元アニマルズのチャス・チャンドラーに見出され、イギリスに渡ってクリームと共演したこと。ミッチ・ミッチェルとノエル・レディングをオーディションで選び、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスを結成したこと。モントレー・ポップ・フェスティバルで、ザ・フーのギター破壊パフォーマンスの後に出演し、『Wild Thing』の後半でギターを燃やしたこと。ウッドストックにトリで出演したこと。新たな音楽の追求からエクスペリエンスを解散させ、バンド・オブ・ジプシーズを結成したこと。などなどだ。
上記の話はロックの歴史として語り継がれているところだが、この映画ではその合間合間にジミの苦悩を描いている。客は自分の音楽よりも、派手なパフォーマンスを望んでいるのではとか。ビジネス優先のために過酷なツアー日程を組んだり、音楽性にまで口を出すマネージャーとの対立とか。単なるギタープレーヤーとしてだけでなく、もっと広いジャンルで音楽を追求したいと思ったりとか。ジミの表情はどこか寂しげで、それは幼い頃に母との楽しい思い出がなかったから、というようにも見て取れる。
ジミを演じているのはウッド・ハリスという人だが、ぶっちゃけあまり似ていない(笑)。また、曲や演奏シーンには重きを置いていないため、そうした向きは期待できないし、それこそ本人が演奏している公式ライブ映像を観た方がいいと思う。ただ、ジミの半生を知るには、とてもわかりやすく描かれていると思う。
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