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日本沈没(1973年)

公開日: : 最終更新日:2020/11/08 日本沈没

日本沈没(1973年)

小松左京原作のSF小説で、70年代にテレビドラマやラジオドラマなどが制作され、また映画化もされた。2006年には草なぎ剛主演でリメイクされ、ワタシはリメイク版の方を先に観てしまったのだが、今回最初に作られた映画の方を観た。

物理学者の田所博士は、地震観測データから日本列島沈没の可能性を提示。田所は異端の科学者だったためにこの理論は暴論とされるが、紆余曲折を経て政府も本腰を入れるようになり、各国の首脳に連絡を取って日本人の受け入れを要請。やがて、日本列島は急速に活動を始め、地震が頻発し、火山も活動を始める。

リメイク版を既に観ている身としては、どうしてもその差異に注目してしまう。まず、73年版では中心にいるのは田所と首相であり、日本が沈没する可能性があるという論が提示されるまでにかなりの時間を使っている。そして日本沈没を目前にして日本人は諸外国への避難を行うが、各国は受け入れに協力的な姿勢を示す。結果、73年版では日本は完全に沈没してしまい、田所はその日本と運命を共にするのだが、生き残った人たちはそれぞれ移住した国で生き延びる。なので沈没そのものの悲劇性は想像したよりも薄く、観る側に希望を抱かせる終わり方をしている。

キャストだが、田所に小林桂樹、首相に丹波哲郎、潜水夫の小野寺に藤岡弘、その恋人にいしだあゆみ。他には、二谷英明や夏八木勲なども確認できる。

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