007 ネバーセイ・ネバーアゲイン(1983年)
引退してスパイ学校で講師をしていたジェームズ・ボンド。MI6のMにより、復帰とリハビリ、訓練を命ぜられる。一方、犯罪組織スペクターの首領ブロフェルドは、「アラーの涙作戦2」と称してNATOの核ミサイル2機を強奪する。
ボンドは核ミサイル奪還の任務につき、バハマへ向かう。大富豪ラルゴは実はスペクターの幹部で、ドミノという女を愛人にしていた。核ミサイル強奪に利用された後に暗殺されたジャックは、ドミノの兄だった。ボンドはカジノにてそれとなくドミノと知り合い、そしてラルゴとも面通しする。
1971年公開の「ダイヤモンドは永遠に」でボンド役を卒業したはずのショーン・コネリーが、突如として復帰。そしてこの作品は、番外編とされている。正編と番外編との区別はなんだろうと思い調べてみると、「ドクター・ノオ」から「スペクター」までの007シリーズ24作を手がけているのはイオンプロダクションで、ほかのプロダクションが制作した本作は番外編になるそうだ。脚本の共同執筆者間で、権利関係でいろいろともめていたらしい。
ストーリーも、核ミサイル、バハマ、ラルゴ、ドミノと、聞きおぼえのあるキーワードばかり。つまり、シリーズ4作目「サンダーボール作戦」のリメイクにもなっている。が、時代の流れによる映像技術の向上もあってか、視覚的にはこちらの方が格段に見やすい。その一方、ラルゴとボンドとのゲーム対決や、その後のボンドとドミノとのダンスシーンなどは、以前には見られなかったコミカルなタッチだ。
M、Q、マネーペニー、CIAのフェリックスなど、お馴染みの面々が登場するが、演じるのは正編とは別の人。バハマ在住の英国大使館員が、なんと「ミスター・ビーン」のローワン・アトキンソンだった。若い。そしてボンドガールのドミノは、キム・ベイシンガー。この時点ではほぼキャリアの出だしだが、2年後に「ナインハーフ」に出演して、一気に顔と名前を売る。
関連記事
-
007 カジノ・ロワイヤル(1967年)
映画化された007シリーズは24本あり、10月から公開された『ノー・タイム・トゥ・ダイ』は2
- PREV
- ドクター・ドリトル(ネタバレあり)
- NEXT
- 「ダークナイト」をIMAXで観た