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大友克洋GENGA展(2012年5月)

公開日: : 最終更新日:2022/07/26 AKIRA

大友克洋GENGA展1

金田のバイク

末広町にあるアーツ千代田3331で開催されている、大友克洋GENGA展を観に行ってきた。

大友がこの企画を思い立ったのは、前年の東日本大震災を受けて、自分に何ができるかを考えたとき、自分がこれまで手掛けてきた原画を活用することに行き着いたからとのこと。大友は、宮城県の出身だった。

展示されている原画は500点以上に及び、その全てが手書きである。その緻密さは、間近で肉眼で見ても印刷物ではないかと思わされるくらい精巧で、完成度が高い。ベタ塗りのところに、かろうじて人間が手掛けた痕跡を確認できるくらいだ。

圧巻は、なんと言っても「AKIRA」のコーナーだ。展示スペースの半分近くを使い、ショウウィンドウに刊行順に原画が並べられていた。もちろん抜粋なのだが、ほぼストーリーを追いかけられそうだ。ワタシは大友作品では「AKIRA」だけは読破していたので、内容とともにそのときの自分のことも脳裏によみがえってきた。

ワタシにとっての馴染みは「AKIRA」くらいと思っていたのだが、他にもあった。初のアニメ「幻魔大戦」のキャラクターデザインを大友が手掛けていて、メディアミックス戦略で角川文庫の表紙も大友が描いていた。ワタシは映画も劇場で観たし、文庫も読破していた。時系列で考えると、「AKIRA」よりも先に「幻魔大戦」で大友タッチに接していたのだ。

原画はもちろん撮影不可だが、撮影OKのコーナーがあって、それは「AKIRA」の金田バイクのレプリカが展示されているところだった。また、出口を出たところには、グッズ売り場のほか、東北地方の各団体への寄付コーナーがあった。チケットには寄付用の投票用紙もついていて、自分で団体を選び投票をする。今回の展示の料金の一部が、それぞれの団体に寄付される様子だ。

このGENGA展は、2012年5月30日まで開催されていた。完全予約制で、チケットはローソンチケットで販売され、ワタシは約50分くらいで見終えたが、各原画をよりじっくり見ればもっと時間はかかると思われる。

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