機動警察パトレイバー ON TELEVISION
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機動警察パトレイバー ガンダム
全47話あり、放送は1989年だが、舞台はその9年後の1998年だ。レイバーと呼ばれる、人間が乗り込んで操縦する作業用ロボットが世に定着する一方、レイバーを使った犯罪も起こるようになり、警視庁は特車二課を設置。パトロールレイバー、すなわちパトレイバーだ。特車二課が擁するパトレイバーは2機あり、98式イングラムという型式。その1号機パイロットの泉野明(いずみ のあ)が主人公。物語は、泉を中心とする特車二課と犯罪者との攻防、および特車二課の日常を描いている。
大半の話は、ゆるい。お昼の出前をめぐるドタバタ劇や幽霊騒ぎなど、事件や犯罪といった緊迫感と全く異なる回も少なくない。各キャラクターも、凄腕ともエリートともかけ離れている、職業警察官の色が濃い。特車二課は、警視庁内ではお荷物的存在になっているようだ。ただ、だからこそ、10話11話のドイツ製レイバー・ブロッケンとの攻防や、30話から35話までのグリフォンとの攻防は、緊張感がみなぎる圧巻の出来映えだった。そして、どこか抜けている風の特車二課の面々も、やるときはやるというところを見せてくれる。
キャラクターデザインが高田明美なことや、野明とペアを組む篠原の声優が古川登志夫なのをはじめ、重複する声優が少なくないことから、「うる星やつら」のノリが多く感じられる。一方、イングラムをはじめとするレイバーの動きは、ザブングルのようでもある。
個人的に注目なのは、香貫花クランシーと熊耳武緒。香貫花はニューヨーク市警から派遣され、24話で離れていく。入れ替わるように、熊耳は香港警察を経て26話から加わっている。共にエリートだが価値観は大きく異なり、それでいて特車二課にはなじんでいた。2人は、グリフォン編で対面する。ガンダムでセイラの声だった井上瑶が香貫花の声で、あのはっきりきっちりとした声質は、この人にしか出せないものだ。熊耳は横沢啓子で、ワタシがぱっと浮かんだのは「ラピュタ」のシータだが、調べたら初代ドラミちゃんもそうだった。以降、ドラミちゃんの声にしか聞こえなくなった(笑)。熊耳の、見せ場という見せ場がなかったのが残念。
前半のオープニングテーマを歌っていたのが、なんと仁藤優子だった。なつかしい名前!(笑)
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