梅宮辰夫さん死去
公開日:
:
最終更新日:2024/03/15
追悼
梅宮辰夫さんが、昨年12月12日に亡くなられた。死因は慢性腎不全。81歳だった。
俳優としてだけでなく、バラエティー番組出演や料理人としての顔も持っていた。がしかし、個人的にはやはり『俳優』梅宮さんが強く印象に残っている。『仁義なき戦い』シリーズと、『スクール・ウォーズ』シリーズでだ。
『仁義なき戦い』では、1作目で菅原文太演じる主人公広能の兄貴分若杉を演じていた。結構キーパーソンかと思いきや、何者かの密告により中盤であっさり暗殺されてしまい、観ていてびっくりした。それが、3作目『代理戦争』では明石組幹部という別の役でシリーズに復帰。このときは、自分が前面に出るというよりは、調整役として立ち回っていた。
実年齢では、菅原文太より梅宮さんの方が5歳歳下だったことを、5年前に文太が亡くなったときに知った(菅原文太も、奇しくも同じ81歳で亡くなっている)。菅原文太が俳優として開花したのは40を過ぎてからだったが、梅宮さんは大学在学中にスカウトされ、最初からスターだった。
『スクール・ウォーズ』では、和田アキ子と夫婦役で中華料理店を営み、川浜高校ラグビー部をバックアップしていた。部員のひとりの家庭の借金仲裁で、取り立て屋に刺されて死亡してしまったが、その意気は部員たちはじめ周囲の人に伝わった。少年院を舞台にした続編『スクール・ウォーズ2』でも、役を変えて再び和田アキ子と夫婦役で出演していた。
つい最近までテレビのバラエティーに出ていたイメージがあったが、実は壮絶な闘病生活を送っていたことを、亡くなった後になって知った。『仁義なき戦い』は多くの名優が出演していたが、またひとり旅立ってしまった。謹んで、ご冥福をお祈りいたします。