ジェミニマン(結構ネタバレあり)
凄腕エージェントのヘンリーは、51歳という年齢などから引退を考える。そんなヘンリーに、DIA(アメリカ国防情報局)からダニーという女性の監視がつく。しかし、突如ヘンリーは命を狙われ、ダニーもそれに巻き込まれてしまう。
ヘンリーを狙ったのは、DIAと密接な関係にある軍事企業ジェミニ社のヴァリスだった。ヘンリーは友人のバロンを頼ってコロンビアに逃れるが、暗殺者の追手が迫る。その暗殺者はヘンリーとDNAが同じでかつ23歳の若い兵士、つまりクローンだった。
キャストは、ヘンリーにウィル・スミス。ダニーはメアリー・エリザベス・ウィンステッドという人。『ダイ・ハード』シリーズでブルース・ウィリス演じるマクレーン刑事の娘ルーシーを演じている人だが、作品は観ているのに記憶にない(汗)。来年公開予定のハーレイ・クインの映画にも出演予定とのことだ。
バロンはベネディクト・ウォン。マーベル・シネマティック・ユニバースでドクター・ストレンジをサポートするウォン役といい、主人公格をサポートする役どころが似合う。ラスボスとなるヴァリスは、クライブ・オーウェンだ。
そして、ヘンリーを襲う兵士(劇中では明確な名前はなく、「ジュニア」とされていた)も、ウィル・スミスが演じているとのこと。つまりウィル・スミスが2役を演じ、ジュニアについては年齢からくる風貌などにはCG加工処理されているそうだ(さすがに、ヘンリーとの組み手やバイクによる攻防などのアクションでは、スタントマンが一部関わっているとは思うが)。
予告編では、やたらとウィル・スミスVSウィル・スミスを強調していた。しかし、それは前半のこと。ジュニアの兵士としての技術はヘンリーと同等、そして若い分だけ体力的にはヘンリーを凌駕している。しかしジュニアは自身の出自に疑問を感じ、精神的に成熟してはいない。ヘンリーはそこに希望を見い出だし、ジュニアを救おうとする。
作風として、アクションを前面に出しつつ、ヒューマンストーリーをにじませている。そこがウィル・スミスらしくもあるが、プロットを突き詰めきれていないという不満もある。ヴァリスはヘンリーとはかつて軍での同僚で、ヘンリーの能力を目の当たりにしてクローン化を思い立った。2人の軍時代の関係を、もっと掘り下げてもよかったかなあと思う。
関連記事
-
世界侵略:ロサンゼルス決戦(2011年)
突如異星人が地球に襲来し、世界中の主要都市は壊滅状態に。ロサンゼルス海兵隊のとある小隊も戦地
-
ブラインド・フューリー(1989年)
ベトナム戦争で被弾し、失明したアメリカ兵のニック。しかし、訓練により感覚を研ぎすませて周囲の
-
シビル・ウォー アメリカ最後の日(少しネタバレ)
アメリカ国内で、内戦が勃発。戦場カメラマンのリー、記者のジョエル、リーの師の老記者サミーは、
-
エンド・オブ・ホワイトハウス(2013年)
アメリカ大統領SPのバニングは、事故から大統領を救いはするが夫人を救うことができず、自責の念
-
アサシン・クリード(2016年)
少年時代に母をアサシン装束姿の父に殺されたカラムは、2016年に犯罪者として死刑執行される。