マニック・ストリート・プリーチャーズ(Manic Street Preachers)『Everything Must Go (10th Anniversary Edition)』
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最終更新日:2023/10/15
Manic Street Preachers サマソニ, マニックス
マニック・ストリート・プリーチャーズが1996年にリリースしたアルバムが、『Everything Must Go』である。そのリリース10周年記念エディションというのが、発売されている。
その内容は、CD2枚組+DVDというてんこ盛りになっている。CD1枚目は、通常のアルバムに加えライヴテイクやリミックスなどを付加。2枚目は、デモテイクやシングルのカップリングなどが集約されている。もちろんこれらも聴き応えがあるのだが、しかし目玉は、なんと言ってもDVDだ。
まず、このエディションのために収録されたと思われる、49分にも渡るドキュメンタリーが必見だ。メンバー3人とプロデューサーが当時のことを語るのだが、それはすなわちリッチー・エドワーズの失踪~バンド解散かそれとも活動続行かの選択~再出発の決意、という話題になる。しかし4人は、そのことを決して湿っぽくではなく、淡々とシリアスに語っている。
印象的だったのは、それまではダークでヘヴィーな作風だったのを、意図的に明るいものに変えたという発言だった。
プロデューサーはストリングスやホーンセクションの導入という、それまでのマニックスにはなかったアイディアを持ち込んでいる。そしてこれらがうまく作用し、商業的にも成功を収め、翌年のブリットアウォードを受賞。バンドは逆境を克服したばかりか、一躍英国を代表する国民的バンドに上り詰める。ドキュメンタリー以外にはPVやライヴ映像、テレビ番組出演時の映像、ツアーの様子を収めたショートフィルムなどがある。
ロックともポップともつかない『Everything Must Go』は、実は個人的には最もピンと来ないアルバムだった。理解するのにはかなり時間がかかったが、2005年のZepp Tokyo公演でラストに演奏された『A Design For Life』を聴いたときに、そのもやもやが晴れた気がした。2007年のサマソニでも、このアルバムからはいくつかの曲が演奏されていた。2016年には、このアルバムの全曲演奏ツアーで来日を果たしている。
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