*

頭脳警察『無冠の帝王』

公開日: : 最終更新日:2024/04/29 頭脳警察 , , ,

頭脳警察『無冠の帝王』

2009年に結成40年を迎えたが、翌2010年に大ヴォリュームのボックスセットをリリースした。なんとCD7枚にDVD2枚という物量だが、個人的にはとても嬉しい内容になっている。

CDは、ディスク1が収録日時としては最も新しく、2010年8月のスタジオライブだ。注目はラストで、『Rip Off~Girl』。のセカンドアルバムにして代表作『Electric Warrior/電気の武者』に収録されている2曲のカヴァーだ。と石塚俊明のコンビスタイルは、とミッキー・フィン/スティーブ・トゥックのコンビを元ネタにしているであろうことは想像がついていたが、PANTA側がその出自を明確に記録したとも言える。

ディスク2が、なんと1975年の渋谷屋根裏での解散ライヴ。この音源が残っていて、正式に日の目を見るというのが素晴らしい。ディスク3は1990年つまり再結成期、ディスク7は2009年で、会場はどちらも新宿ロフトによる音源だ。

上記で「嬉しい」と書いたのは、ディスク4から6までは、ワタシが実際に足を運んだ公演の音源だからだ。ディスク4は2002年の「命どぅ宝 平和世コンサート」、ディスク5は同じく2002年の四人囃子と対バンだった「Rock Legends」、ディスク6は2008年日比谷野音での「Japan Rock Band Fes.」だ。音を聴くと、あの日あのときの記憶が脳裏によみがえってくる。

演奏の生々しさはもとより、MCも可能な限り収録されているのがとても珍しく、そして嬉しい。その日そのとき、自分がそこにいたのだという記憶がよみがえってくる。ただその反面、不適切と思われる歌詞はノイズによって消去されてしまっている。でも、これってレーベルが過剰反応しすぎなんじゃないかなと思う。

DVDは、2001年9月に行われた、再々結成ツアーの最終SHIBUYA-AX公演を2枚に分けて収録。ベースJIGEN、ギター藤井一彦、ドラム後藤升弘というサポートも嬉々としながら演奏に興じ、もちろん中核のPANTAと石塚も気を吐いている。中盤は2人だけでのアコースティックとなっていて、こういう構成にしていることがとても珍しいと思った。

大変な物量だと思っていたが、観るのも聴くのも割とあっという間だった。

関連記事

頭脳警察『We Are The Brain Police(DVD)』

頭脳警察のDVD『We Are The Brain Police』を観た。2001年6月9日

記事を読む

未発表CD

頭脳警察のオリジナルアルバム6枚が、紙ジャケ仕様で7月に発売された。それまでワタシは、(この

記事を読む

「zk/頭脳警察50 未来への鼓動」トークショー「ハマからのブロパガンダ」

「zk/頭脳警察50 未来への鼓動」トークショー「ハマからのブロパガンダ」

頭脳警察のドキュメンタリー「zk/頭脳警察50 未来への鼓動」は、横浜のミニシアター「ジャッ

記事を読む

『頭脳警察LIVE!』を中古で入手

5月から7月にかけては、フジロックに出演するアーティストのうち、自分が気にしているアーティス

記事を読む

頭脳警察トークイベント(2)

PANTAはやはり雄弁だった。一方の石塚は物静かで、穏やかな表情。ライヴでの激しいパーカッシ

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑